Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

伊万里 染付 笹花唐草文碗

2020年08月27日 11時03分49秒 | 古伊万里

 今回は、「伊万里 染付 笹花唐草文碗」の紹介です。

 江戸後期の、民衆向けに作られた大量生産品ではなく、そこそこ上手に作られたもので、当時は、高級食器として作られたものなのでしょう。

 当時は、20客分、30客分、40客分とまとめて作られたようですが、今では、バラバラになって骨董市場に流通しています。

 以前は、5客揃いになるとプレミアムが付いて高額になりました。しかし、コレクターは、だんだんと、5客揃いでは高くて買わなくなってきましたので、現在では、1個ずつのバラ売りが主力になってきたようです。コレクターとしては、実用に供するわけではないので、5客揃いにする必要がないんですよね。1個あれば十分なわけです。それで、現在は、5客揃いで買った場合は、むしろ、まとめて多く買ってくれたということで、逆に、割り引いてくれるようになったようです。骨董の世界も、時代とともに、その取引の単位も変わってゆくんですね(^^;

 これは、40年ほど前に買ったものですから、5客揃いになると高くつく時代に買った物です。それでも、5客揃いでは高くて買えなかったものの、1個だけよりは、2個組ならば「一対」になるかな~と思い、2個まとめて買ったわけです(^^;

 伊万里が安くなってしまった現在では、それほど高額ではなくなりましたが、それでも、なかなか市場には登場してこないようです。

 

 

立面(一対で)

 

 

見込み面(一対で)

 

 

裏面(一対で)

 

 

 

笹文部分を中心にした立面(代表の1個で)

 

 

花文部分を中心にした立面(代表の1個で)

 

 

見込み面(代表の1個で)

 

 

裏面(代表の1個で)

 

 

高台内の銘(二重角渦福) (代表の1個で)

 

 

製作年代: 江戸時代中期

サ イ ズ : (歪みがあり、ちょっと楕円形)

<一方の碗> 

口径;11.5×11.8cm  高さ;6.3×6.5cm  高台径;5.0cm

<もう一方の碗>

口径;11.4×11.8cm  高さ;6.2×6.4cm  高台径;4.8cm


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Dr.Kさんへ (遅生)
2020-08-27 14:42:15
地を埋めている花がかわいらしいです。そこへ、大胆な竹紋。このパターンは、初めてみました。渦福銘も、流れるよう。
大型の向こう付けかとも思いましたが、これだけ大きいのでやはり碗ですね。
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遅生さんへ (Dr.K)
2020-08-27 15:16:39
小さな花でびっしりと地を埋めているんですよね。結構手間がかかっていると思います。
そこに、更に、笹の葉と大きな花を太い線で結んでいるところも珍しいかと思います。

でも、今では、あまり人気がないように思います。
大きさから言って、やはり、碗と思われますので、なんとなく飯茶碗を連想し、いかにも食器というイメージだからでしょうか、、、。
元々は、蓋が付いていたのかどうかはわかりません。
蓋が付いていたとすれば、
蓋付飯茶碗→安い
というイメージになりますものね。
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飯茶碗 (遅生)
2020-08-27 16:54:41
私の経験では、飯茶碗にはなぜか、本体内側上部と蓋の内側に、ぐるっと帯状に同じ繋ぎ模様があります。幾種類かの茶碗がある場合、本体と蓋とを組み合わせやすくするためでしょうか。その点からすると、これはやはり茶碗だと思います。
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Unknown (tkgmzt2902)
2020-08-27 18:47:00
良い柄ですね~。高級食器、料理は一流の板前さんが作っていたのでしょうか?食は上をみたら、手間も食材もキリがありませんから。
それにしても小さな花柄をぐるりと描いていくときに、最後の一個がピッタリサイズに納まるところに、いつも緊張感を持って見ます。どこが繋ぎ目の絵か分かりません。
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遅生さんへ (Dr.K)
2020-08-27 20:00:01
遅生さんも、蓋付飯茶碗ではなく、普通の茶碗と思われますか。
蓋付飯茶碗というと、なんとなく安っぽく感じられるんですよね。もっとも、現に、安いですものね(-_-;) 残存数が多いからでしょうか、、、。
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tkgmzt2902さんへ (Dr.K)
2020-08-27 20:11:12
江戸時代には、上流階級では、一流の料理人を抱えていたのでしょうか、、、?
私は、ちょっと、勉強不足で分かりません(-_-;)

戦国時代では、毒殺から身を護るためもあり、武将が自ら料理を作ることも多かったとか、、、。



>小さな花柄をぐるりと描いていくときに、最後の一個がピッタリサイズに納まるところに、いつも緊張感を持って見ます。

ホント、感心しますよね。毎日、毎日、描いていると、「勘」でピタリと収まるようになるんでしょうね。熟練の技ですね。
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