今回は、「染錦 五艘船図 大皿」の紹介です。
酒田の人さんが、大聖寺伊万里を紹介しましたので、我が家にも大聖寺伊万里があったかな~と思い、引っ張り出してきたものです。
私は、大聖寺伊万里を集めているわけではないものですから、これが大聖寺伊万里なのかどうかは自信がないのですが、一応、大聖寺伊万里として紹介いたします(~_~;)
大聖寺伊万里は、古伊万里を写しているわけですけれど、これは、古伊万里の中でも特に有名な型物 の「五艘船図鉢」を大皿にアレンジして作られたものだろうと思います。
見込み面
見込み面中心部の拡大
裏面
高台の一部の拡大
生産地: 加賀(大聖寺)
製作年代: 明治時代
サイズ: 口径;35.3cm 高さ;4.2cm 底径;22.4cm
追 記 (令和3年6月23日)
これを紹介しましたところ、この大皿の高台削りがどのようになっているのかを知りたいとのコメントが寄せられましたので、上に、「高台の一部の拡大」写真を追加いたしました。
また、伊万里の「型物」の「五艘船図鉢」を調べてみましたら、表に三艘、裏に二艘で、合計五艘描いてあることから、このように表に三艘だけしか描いてなくとも、裏に二艘描かれていますので、合計五艘ですから、一般的に「五艘船図」と言っていることがわかりました。
従いまして、この大皿の名称を、「染錦 三艘船図 大皿」から「染錦 五艘船図 大皿」に変更するとともに、これに関連した本文も若干訂正いたしました。
なお、参考までに、大聖寺伊万里の「五艘船図独楽鉢」を、「石川県九谷焼美術館 開館記念企画展 第3弾 『本歌取り 九谷の華 大聖寺伊万里展』図録」(石川県九谷焼美術館編集 平成14年発行)から転載して紹介いたします。
図6 大聖寺伊万里 五艘船図独楽鉢 井上商店製
径38.0 高さ9.4 高台径18.5
図7 大聖寺伊万里 五艘船図独楽鉢 相上芳景画
径37.4 高さ8.7 高台径19.0
本歌の型物は、それこそ恐ろしい値段になるのでしょう。
私も、同じような大皿をもっていたのですが、整理しました。今でははっきりと覚えていませんが、やはり、三艘だったように思います(^^;
私は、古伊万里を中心に集めていましたので、昔、古伊万里と言うと、その代表選手は型物でしたから、「五艘船鉢」に憧れました。
でも、そんなものは買えませんので、その反動もあって(?)、この大皿を買ったのかもしれません。
今では、処分するにも、粗大ゴミとして処分料を取られそうですから、処分も出来ません(笑)。
お変わりありませんか?
大聖寺は、高台が特徴的で角張っていますよね。
伊万里は、丸いですよね。
これは、如何ですか?
私は、もし売る気があれば、
幕末辺りで、売れるかも?
その後、胃癌の手術をしたりしましたが、なんとか元気にやっております(^_^)
これは、たいしたものでもなく、参考にもならないと思って、高台部分の拡大写真も載せませんでしたが、斜め切り高台ではありません。
そうかといって、幕末伊万里の丸い高台でもありません。
その中間みたいなものですね。
それに、高台内には厚く白泥が掛けられ、これだけ大きな高台なのに、目跡もありません。
どこで作られたのか出自不明ですね(~_~;)
明日の昼間にでも、高台部分の拡大写真を撮り、写真を追加しますので、また見てください(^-^*)
確かかなり忠実に本歌が写してあったように思います。(6桁の値段で売ってました)
この品は地紋を描くことでオリジナリティを出そうとしたのかも知れませんが
やや描きすぎと言えなくもないような気がします。
とは言え、手のかかった品であることは確かですので、経済的な価値以上に評価すべき品ではないでしょうか。
煩わしいほどです(~_~;)
これ、好評なようですので、高台の一部の拡大写真と、大皿ではないですが、大聖寺の「五艘船図独楽鉢」の写真を追加して掲載いたします。