その日のまえに

その日のまえに (文春文庫) 重松 清

僕たちは「その日」に向かって生きてきた。
昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。
消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。
死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。

短編集はあまり読まないのですが、本屋でなぜか引っかかり、衝動買い。
アマゾンでもちょくちょく買いますが、本屋での衝動買いにあまり外れはありませんね。
この本、どんぴしゃでした。
どのお話も四十前半の人のお話なので、感情移入しまくりです。

花火大会のシーンがあるのですが、花火は死んだ人の大きな迎え火になる…というお話が出てきます。
お盆は過ぎてしまいましたが、例年より一ヶ月遅い先日の８月２７日（土）、隅田川花火大会が地元でありました。
東日本大震災で亡くなられた方々にとって、たくさんの花火が里帰りついでの浅草観光の目印になってくれたらと思います。
お帰りなさい。



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