アルバイト、１年ぶりの事務所勤務

ひと月ほど前に電話がきた「事務所勤務をお願いします」

定年退職後３年間勤めていた第二の職場から仕事依頼が来た。
事務所に来て１日だけ一人で仕事して欲しい、要するに留守番をしてもらいたいという依頼である。

一年に一度、どうしても事務所職員全員が横浜で出張業務に携わらなければならないため、事務所を留守にする訳にもいかず、電話対応や来客対応などＯＢの経験をあてにしてもらっている。

今でも即戦力として、頼りにされるのは少し嬉しいものである。
朝出勤して仕事の申し送りを受けて、全員の出張を見送ってからもう一度仕事の手順を確認する。

何せ一年ぶりであり過去の経験を復習して、自信を思い出すのに数十分かかる気がする。

一人勤務は、楽そうで辛い面もある


事務机に座っていても仕事にならないし、作業机で手を動かす仕事をすることにする。
仕事を選択できるわけではないが、手伝うことができる最低の作業は心得ているつもりである。

一人で一日中事務所にいなければならないと思うと、こんなふうに仕事をしていないと、急に問い合わせ電話がきたときや来客対応できないような気がする。

執務を終えて、退社時間になるとホッとする
　　

施錠して、警備開始のスイッチをＯＮにして引き上げる。
たまには、こんな緊張感もいい。軽く達成感を味わいながら帰り道を歩いていたら、市長選挙の横断幕が目に付いた。

そうだ、今月は横須賀市長選挙だ、やはり自分が通勤していた街のことは気になるものである。



仕事を終えて街を歩いて帰る気分は、買い物や映画をみたときとは違う心地よさがある。
４０年間通勤して楽しいことや辛かったこと等々、様々なことを思い出しながらも勤め切ったことには満足している。

しかし、一度リタイアした身は、困難を乗り越える自信もなく、昔のように仕事をする気にはなれないのです。
そんなことを再認識するのも、アルバイトの有意義な教訓になっている気がするのです。


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