知らない間に緑の日が昭和の日になっていたり、ゴールデンウイークに旅行の経験のない僕にとっては、日曜祭日も関係ありません。またアンプ修理。そのうち、安息日にアンプ修理している男がいると訴えられそうです。
結構前にセレクター異常のパイオニア A-D3を手に入れていたのですが、これがとんでもない悪質業者で、掃除をしたと書いてあったのに物凄い汚れ。雑巾で撫でただけでした。中身もタバコのヤニ臭いし、ゴキブリの糞や脚が残っている状態。それで数ヶ月放置して臭い抜きをしていたものです。
アンプの汚れはパネルからボンネットに至るまで、ヤニ色と黒ずみ。アルコールでは取れないし、ボンネットの汚れはガラスクリーナーでも取れません。最初はアメリカの接着剤落とし(リムーバー)を使ったのですが、汚れと一緒にボリュームつまみの金メッキも落とす強力さ。メッキの下のプラスチックを溶かしてしまいました。
このリムーバーは数年前にオークションで偶然に見かけたもので、米軍用機の特殊塗料を剥がすために使われたものです。おそらくはオレンジオイルだと思うのですが、販売元の「たすかるねっと」も輸入元の日米ダイナミックスジャパンも検索で出てきません。日米ダイナミックスジャパンは、自衛隊向けなどの特殊販売専用ではないでしょうか。
清掃後 ゴキブリの糞や脚は洗い流した
画像ではそこそこキレイになっていますが、最初は潰して部品取りにしようと思ったほどの汚さでした。パネル汚れはガラスクリーナーで落ちましたが、ボンネットはいくらやってもダメです。アメリカ製のオレンジオイルではそこそこ落ちる。そこで思い浮かんだのが、金箔ユニットを制作するときに使用した純テレビン油。漆も溶かす強力さなら、ボンネットの黒い汚れも落とせるのでは…。
さっそく試してみましたが、これが快適に落とせます。今までの苦労が何だったのかと思うほど、オイルを滲み込ませたティッシュペーパーが黒くなっていきます。これは絶対にお薦め。ただし、テレビン油は酸化するとネバネバしてくるので、余分なものは拭き取る必要があります。
ボンネット左端に汚れを残して、テレビン油でひと拭きした効果と比較
肝心のA-D3の故障ですが、こちらはセレクタを分解して接点クリーナーと綿棒で清掃するだけ。のはずが、間違ってKURE 5-56を吹き付ける始末。取り除いてやり直し。ついでにボリュームのクリーニング。
このアンプは長岡鉄男氏もMOS-FETアンプらしい音と評価していましたが、ローコストアンプの割には抜けの良い音です。ただ、コストカットのためにマレーシアで組み立て、メンテには関心を払わない、壊れたら基板ごと交換の走りです。
長岡鉄男のダイナミックテストより
ヘッドフォン基板はメイン基板とケーブルで接続ですが、どちらもハンダ付けで外れません。ハンダ面も小さいし、基板のパターンも剥がれてきます。このケーブルを外すのと再ハンダで時間をロスしました。しかも、基板のLR表示とケーブルの紅白が逆で、再ハンダ後にステレオの左右が逆になる始末。あとで直さなくては。
まだヘッドフォンでしか聴いていませんが、軽やかで抜けが良くて、少し安いソニーのローコストMOS-FETアンプ TA-F510Rよりは良い音です。ただ、修理中に脚の1個が根本で壊れたり、全体的にヘナヘナ感は免れません。壊れた脚はプラスチック製だったので、マニキュア落としで溶かして接着しました。
なお、オレンジオイルのリムーバーはいろいろ出ているようなので、用途に合えば便利なものだと思います。付けまつ毛を落とすタイプが良さそうです(これとか)。
エフライム工房 平御幸
結構前にセレクター異常のパイオニア A-D3を手に入れていたのですが、これがとんでもない悪質業者で、掃除をしたと書いてあったのに物凄い汚れ。雑巾で撫でただけでした。中身もタバコのヤニ臭いし、ゴキブリの糞や脚が残っている状態。それで数ヶ月放置して臭い抜きをしていたものです。
アンプの汚れはパネルからボンネットに至るまで、ヤニ色と黒ずみ。アルコールでは取れないし、ボンネットの汚れはガラスクリーナーでも取れません。最初はアメリカの接着剤落とし(リムーバー)を使ったのですが、汚れと一緒にボリュームつまみの金メッキも落とす強力さ。メッキの下のプラスチックを溶かしてしまいました。
このリムーバーは数年前にオークションで偶然に見かけたもので、米軍用機の特殊塗料を剥がすために使われたものです。おそらくはオレンジオイルだと思うのですが、販売元の「たすかるねっと」も輸入元の日米ダイナミックスジャパンも検索で出てきません。日米ダイナミックスジャパンは、自衛隊向けなどの特殊販売専用ではないでしょうか。
清掃後 ゴキブリの糞や脚は洗い流した
画像ではそこそこキレイになっていますが、最初は潰して部品取りにしようと思ったほどの汚さでした。パネル汚れはガラスクリーナーで落ちましたが、ボンネットはいくらやってもダメです。アメリカ製のオレンジオイルではそこそこ落ちる。そこで思い浮かんだのが、金箔ユニットを制作するときに使用した純テレビン油。漆も溶かす強力さなら、ボンネットの黒い汚れも落とせるのでは…。
さっそく試してみましたが、これが快適に落とせます。今までの苦労が何だったのかと思うほど、オイルを滲み込ませたティッシュペーパーが黒くなっていきます。これは絶対にお薦め。ただし、テレビン油は酸化するとネバネバしてくるので、余分なものは拭き取る必要があります。
ボンネット左端に汚れを残して、テレビン油でひと拭きした効果と比較
肝心のA-D3の故障ですが、こちらはセレクタを分解して接点クリーナーと綿棒で清掃するだけ。のはずが、間違ってKURE 5-56を吹き付ける始末。取り除いてやり直し。ついでにボリュームのクリーニング。
このアンプは長岡鉄男氏もMOS-FETアンプらしい音と評価していましたが、ローコストアンプの割には抜けの良い音です。ただ、コストカットのためにマレーシアで組み立て、メンテには関心を払わない、壊れたら基板ごと交換の走りです。
長岡鉄男のダイナミックテストより
ヘッドフォン基板はメイン基板とケーブルで接続ですが、どちらもハンダ付けで外れません。ハンダ面も小さいし、基板のパターンも剥がれてきます。このケーブルを外すのと再ハンダで時間をロスしました。しかも、基板のLR表示とケーブルの紅白が逆で、再ハンダ後にステレオの左右が逆になる始末。あとで直さなくては。
まだヘッドフォンでしか聴いていませんが、軽やかで抜けが良くて、少し安いソニーのローコストMOS-FETアンプ TA-F510Rよりは良い音です。ただ、修理中に脚の1個が根本で壊れたり、全体的にヘナヘナ感は免れません。壊れた脚はプラスチック製だったので、マニキュア落としで溶かして接着しました。
なお、オレンジオイルのリムーバーはいろいろ出ているようなので、用途に合えば便利なものだと思います。付けまつ毛を落とすタイプが良さそうです(これとか)。
エフライム工房 平御幸
アンプ修理お疲れさまです.
タバコのヤニにゴキブリの糞や脚とはどんな劣悪な環境だったのでしょうか.
汚れ落としにテレビン油が有効とは驚きですが,金箔用接着剤がキレイに溶けていたので納得できます.
台所の油汚れに試してみたくなりました.
台所の油落としなら重曹がいいのでは。ホームセンターでミヨシの重曹は売れ筋です。僕はお風呂に入れて温泉にしています。アルカリに弱い金属には使えませんが。
テレビンにしても油性のものは酸化すると茶色になるので、丹念に拭きとるのが大切ですね。