25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

イギリスEU離脱

2016年06月24日 | 社会・経済・政治

  大英帝国というのはひどい国だと思っていた。植民地でアフリカを分割し、中東を分割した。インドにおいても、中国においても悪さの限りを尽くした感がある。イスラエルとパレスチナな問題でも大英帝国のツケである。自分たちでシリアやイラクの国境を決めておいて、経済成長時は移民を受け入れ、安い賃金で働かせて、今度は移民排斥だと国民投票である。

 僕個人の生活になんら影響があるように思えなく、むしろ、輸入価格が安くなり、石油も下がるからありがたいとは思うが、日本の輸出信奉経済学者は「たいへんなことだ」とコメントする。たいしたことなんてあるもんか、と僕は思う。

 EUはもうヨーロッパでの戦争は止めようと一体化したのに、それが崩れていきそうで、その点が残念である。資源のないEU諸国は、ロシアに引っ張られることも心配の種である。ドイツは昔、資源を取るため、ロシアに侵攻した。緩衝地帯のポーランドなどでは難民が出た。

 斜陽の国と呼ばれ、サッチャー首相で巻き返し、英米同盟で、ブレアはイラク戦争に追随した。そのツケをキャメロンはじっと我慢して内政を行ってきた。すると、スコットランド独立の住民投票。そして今度はEU離脱か在留かの選挙である。イギリスのように過去を謝らない国がある。僕はむちゃくちゃな国だと思っているが、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなど連邦を作っているだけに、プライドも高い。金融の国でもあるが、金融で儲けるというのは働かずして、売り買いの差で儲けるという、まあ上澄みをとるというのと同じだ。イギリス国民が決めたことだから、文句のつけようもないが、EUの国々に飛び火しないかは心配だ。極右政党を勢いづかせる。シリアやイラクのしりぬぐいはイギリス、アメリカ、ロシアなどがやれよ、と言いたい。自分らがそれぞれの国民を難民にさせて、ほうっぽりだすなどというのは仁義もなく、冷酷なで身勝手な国々だと思う。