25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

世襲

2019年07月01日 | 社会・経済・政治
 地位より血脈を重んじる日本社会だと思っていたら、血脈よりも「家」を重んじる社会と考えた方が納得がいく。養子をもらって家を継がせるのも、娘婿を政治家の世襲にするのも、日本社会の特徴である。
 日本のような世襲議員の多い国は珍しい。そしてこの世襲が続く限り、日本は停滞から脱することができないように思う。
 戦後の荒地から、再出発急速な勢いでできたのは、ほとんどの都市部が崩壊したからだ。頑張れば経済は成長する。アメリカの支援もあった。すでに多くのことが整った時代とは違うもである。
 当然戦後の経済成長で膨れ上がる団体や協会が日本列島の隅々まで網の目を張る。医師会、農協、経団連・・・できあがった岩盤をうち壊すことなんてできるのか。世襲議員にはできないように思う。彼らも岩盤そのものだからである。そして多くの人々は、地盤、看板、鞄に否定的でないからである。ときにこれを打ち破ろうとする者がでてくる。小泉純一郎元首相の「自民党をぶっこわす」は選挙用のパフォーマンスである。
 橋下徹はこの点で異端児ではあったが、政界を引退した。
 この日本におもしろそうな政治家は皆無である。皆無である期間、日本は停滞、沈下、混乱することだろう。
 小泉進次郎も小渕優子も世襲議員。近代化した日本などは言えない。この社会のコアなところにしっかりアジア的段階が居座っている。ヨーロッパはこの段階を早く通り抜けたが、他のアジア諸国と同様、日本も抜けていない。第四次産業革命のシンギュラリティーまで日本はあがくことになると思う。世襲議員は禁止。せめて政治家の息子は選挙区を替えることぐらいしなければならない。

歴史は「カチッ」と歯車をひとつまわした。

2019年07月01日 | 社会・経済・政治
トランプ大統領の任期の間に、「日米安全保障条約」の破棄があり得たとしたら(ぼくは破棄でいいと思うが)、中国脅威論が増すことだろう。核武装論議も出てくることだろう。しかしながら日本が核をもつことは世界のどの国も反対し、被爆国としてもあり得ぬこととして核武装ができるとは思えない。すると、中国脅威論が煽るれると、尖閣はどうなるのか、自衛隊の戦力を増強せよ、となってくることだろう。同時に外交力が極めて重要なことになってくる。政治手腕、外交手腕。言うべきことははっきり言う。日本列島人の一番苦手なところである。ディベートで鍛えられていない日本列島人は相手の言葉を一度呑み込んでしまうところがある。安倍政権での外交を見ていると、外国を訪問してはお金をばらまいているだけのように見える。ロシアは北方四島を返還するつもりはない。アメリカは貿易で優位に立ちたい。中国は今のところ日本と協力してアメリカとの貿易戦争に対処したい。
 日本が中立的な立場に立ち、戦争放棄を謳い、専守防衛を貫くのが良い。大国意識などもつ必要はない。医学や環境技術など人類に貢献する知性で役立つ国になればいいと思う。
 今、歴史は「カチッ」と歯車をひとつまわした。それはトランプ大統領である。ここがチャンスである。

 これは僕のかってな予想であるが、中国は台湾を招き入れ、国民党を帰らせたいのではないかと思う。本土に帰ると言って台湾に渡った政党である。中国に進出する政党なのである。中国で二大政党ができるのかもしれない。アメリカに留学した経験をもつ習近平国家主席がこのくらいのことを考えていないわけがない。 
 2025年までに国を整え、一党独裁を廃止していく方向だと習近平は思っている。だからなんとしても「製造2025年」まで政治的に持たせたい。もしも中国指導部がそんな展望をもっていたら、と時々考える。
 中国は14億人の民を食わせていかなければならない。隣のインドもいつの間にか14億人になっている。この人口が豊かになってくればどんな世界になることか想像し難いが、戦争の形態が変わっていることには想像がつく。豊かであれば戦争をする必要がない。奪い合うこともないのだから。食えないとなれば戦争は起きる。だから中国もインドも豊かになる方がいいのだ。そして足るを知っておればいいのだ。