今月号の「文學界」には村上春樹の短編小説2編と、川上未映子へのインタビューがあったことと、近頃の文学の世界はどうなっているのか、と思い購入した。
買っておきながらウィンブルドンでの錦織圭の試合があり、映画「太平洋の奇跡」を観たり、さっさと酔っぱらってしまったりで、雑誌の1ページも読めていない。昼読むと必ず眠くなる。困ったものだ。今夜こそ読もうと自分にカツを入れているところである。
50年後も読まれる作品。村上春樹の「1Q84」が思い浮かぶ。三島由紀夫の「豊穣の海」も浮かぶが、ちょっとちがうか、と思う。中上健次の「千年の愉楽」は頷く。
50年後も生き残る作家となると、森鴎外はあと10年耐えられるだろうか。太宰治は百年後も読まれるに違いない。夏目漱石はたいへんなものだと思う。「続明暗」を書く作家がでるほどである。また「明暗」はごく平凡な男と女、その周囲にいる数人とのあれこれで物語が進むのである。ただ主人公は密かに思っていることがある。元婚約者がなぜ、突然に婚約を破棄したのかわからない。その心思いが物語を引っ張っていく。漱石のテーマの選び方と読ませていく力量である。
この点では、三島由紀夫の「豊穣の海」の「暁の寺」は難し過ぎるように思う。つまり過剰に知識的であり、観念的である。この小説を多くの人が解る日が来るのかも知れない。
難しいところだ。人間にはわからない脳があるということは確かだし、自分の脳でしか想像も理解も相手に対してできないだから。
買っておきながらウィンブルドンでの錦織圭の試合があり、映画「太平洋の奇跡」を観たり、さっさと酔っぱらってしまったりで、雑誌の1ページも読めていない。昼読むと必ず眠くなる。困ったものだ。今夜こそ読もうと自分にカツを入れているところである。
50年後も読まれる作品。村上春樹の「1Q84」が思い浮かぶ。三島由紀夫の「豊穣の海」も浮かぶが、ちょっとちがうか、と思う。中上健次の「千年の愉楽」は頷く。
50年後も生き残る作家となると、森鴎外はあと10年耐えられるだろうか。太宰治は百年後も読まれるに違いない。夏目漱石はたいへんなものだと思う。「続明暗」を書く作家がでるほどである。また「明暗」はごく平凡な男と女、その周囲にいる数人とのあれこれで物語が進むのである。ただ主人公は密かに思っていることがある。元婚約者がなぜ、突然に婚約を破棄したのかわからない。その心思いが物語を引っ張っていく。漱石のテーマの選び方と読ませていく力量である。
この点では、三島由紀夫の「豊穣の海」の「暁の寺」は難し過ぎるように思う。つまり過剰に知識的であり、観念的である。この小説を多くの人が解る日が来るのかも知れない。
難しいところだ。人間にはわからない脳があるということは確かだし、自分の脳でしか想像も理解も相手に対してできないだから。