今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

焼酎説明

2012年06月19日 | 飲み物
以前、あるお店を「好きにして良い」という指令で、お店の方向性を任される事になった。
一見、”お店を好きにして良い"というのは、楽しそうに見えるが、

やはり結果を出してなんぼ、絶対に黒字にしなければならないのだ。

誰に、命令される訳でもない、だが、
周りの他店の同業者達に自分が果たしてどこまで出来るか?見られている。

失敗をすれば、レッテルを張られ、その業界で仕事が来なくなる事は勿論、後ろ指を後世まで差される。

苦楽を共にしている同業から、駄目な烙印を押されたくない。
そんな思いだけはしたくなくて、呼び込みもやった、雪の中4時間呼び込みをやった。(呼び込みは得意だったので、楽勝だぜと思っていたら、やはりお客様には伝わるのな、3時間過ぎた所で、意識が飛び始めてきた。どうしても一緒に働いている人達に、これは仕事なのだから結果を出すという意識を教える為には、雪でも結果を出すしかなかった。雪だろうと病気だろうと家賃は出て行く。
保健所の抜き打ち検査の前日も営業が終わって、片付けが終わってから、朝方5時まで這いつくばって掃除をしたよ。たまたま他の店で1度保健所の検査を経験していたので、どこまでやったら検査が絶対にパスをするかを知っていたし、折角ここまで頑張ってきたのに、結果を出す前に止められてなるものか!!って)

一応、黒字に戻して、もう大丈夫だろうと、その店を出た。

数年後
今はもうその店は無い。
(自分が居なくなったからではなく、「不況」の煽りを受けた)

その時の焼酎リストに付けていた説明文をここに載せておこう。
酒屋さんの状況や、仕入れの関係上、好きな酒、仕入れたい酒だけを置く訳にはいかなかったので、なんでもあるという訳にはいかないが、私の焼酎の師匠である、敬愛する先輩に教わった事が、世の中の役に立てばと。


芋焼酎


「富乃宝山」

口に含むとなめらかで、丸みがある焼酎。ロックで飲む為にと考案された焼酎で、黄麹を使い優しい吟醸酒の様なやさしくて上品な味わいになっている。焼酎が苦手な人でも飲み易い味です。

「天使の誘惑」

蘭引きし、樫だるとシェリー樽に長期貯蔵した焼酎で、色は薄い琥珀色をしていて、まるでブランデーを思わせる味わいで、洗練された味です。

「いも神」

芋臭さを消す為に、麦焼酎をブレンドした焼酎で、華やかな香りと甘味を引き出した焼酎です。芋臭さを抑えてある割には、しっかりとクリアな味と香りが確認出来るので、誰が呑んでも満足のいく焼酎です。又、原酒を2年寝かせた後に瓶詰めしてあるので、まろやかさもより一層です。

小松帯刀

厳選された黄金千貫(サツマイモの品種)と黒麹を使用し、常圧蒸留で作られています。味は柔らかく軽快で、すっきりとした上品な味わいが特徴です。

「霧島ゴールド」

特殊な酵母を使用し、フルーティーな香りと甘み豊かな味わいが特徴で、アルコール度数も20度と女性にも人気の焼酎です。限定品です。

「赤霧島」

幻の紫芋、ムラサキマサリを原料とし、フルーティーな味わいと華やかな香りが楽しめる焼酎です。又ポリフェノールが豊富な為、麹の酸によって赤色をしております。

「不仁才」

通好みの芋焼酎です。最初は、しっかりとした骨格さとまろやかさを感じ、次に甘さが引き立ってくる。多様性に富んだ味わいで呑むたびに好奇心をかき立てられる味です。不二才という意味は「不細工な男」という意味で、まさにこの名前の通り余計な飾り気の無い骨太な味です。

「種子島金兵衛」

原料に黄金千貫よりも甘みの強いと言われる「白豊芋」を使用し、通常よりも長期熟成させた焼酎。大変まろやかで甘みもある味をしております。銘柄の"金兵衛"は、若狭姫でも有名な日本で初めて鉄砲(当時は火縄銃)を造った八板金兵衛清定」から付いている。種子島はH2Aロケットの発射場としても有名。(2009年現在)

「宝山綾紫」(ほうざんあやし)

「綾紫」というデンプン質の少ない紫芋を使用していて、この芋は水分含有率が少なく、ポリフェノールの含有量が非常に多く、さわやかで華麗な味わいになっている。年一回の限定蔵出しです。

「吉兆宝山」

宝山系の上品さを残しながらも、パンチのあるアタック感、お湯割りに向く本格的な焼酎。まさに正統派の焼酎で黒麹ならではの独特な風味もイイ。

「宝山芋麹全量」

唐芋の麹を使い、100%芋使用の芋だけで造った焼酎。唐芋の甘い薫りが強く漂い、普通の芋焼酎より芋そのものの存在感が強い焼酎。年毎に度数や風味も変わってくるので、それを楽しみに飲み比べても良い焼酎です。

「黒霧島」

黒麹と名水「霧島裂罅水」を使用し、黒麹仕込みのトロリとした甘味と、キレのある後味を楽しめる焼酎。香りも癖が無くて非常に呑み易くなっています。

「石の蔵から」

最初から霧島山系天然水でアルコール分17%に割り水してある焼酎で、すっきりさと優しさを兼ね備えた味。

「海王」

ジョイホワイトというさつま芋を使用し、減圧蒸留することで、芋独特のクセを抑え、透明感がありながらも甘味とコクが前面に出ている焼酎。垂水温泉水「寿鶴」を使用している。

「くじらのボトル」

力強く華やかな印象の焼酎。芋焼酎のスタンダードで、垂水温泉水「寿鶴」を使用しています。お湯割りがお薦めです。

「魔王」

プレミア焼酎3M(森伊蔵、魔王、村尾)の中の一つ。芋焼酎独特の気になる香りをより華やかに変えた芋焼酎、本来は清酒に用いられる管理の難しい黄麹を使用している為に上品な香りとなっている。華やかでスッキリとしたキレのあるのどごしです。

「白玉の露」

「魔王」を製造した白玉酒造の代表銘柄、味わいは芋焼酎そのものなのだが、さっぱりとした透明感のある口当たりと爽やかさが特徴。キレの良い呑み口です。

「なかむら」

霧島山系の伏流水を使用し昔ながらの大甕を利用して作られた焼酎で、芋の香りと甘味がしっかりとする焼酎です。

「うまいものはうまい」(芋ver)

宮崎県内No.1シェアブランド「霧島酒造」の看板商品の一つ。いも焼酎の風味を残しながらも、様々な料理との相性の良さにこだわった焼酎です。

「山ねこ」

宮崎県産の芋の新種「九州108号」(ジョイホワイト)という品種で作られた焼酎で、「百年の孤独」や「中々」を出している「黒木酒造」が「尾鈴山酒造」という別免許で売り出している。徹底した手作り仕込みな為に、丁寧で優しい味わい。

「南泉」

H2A(現在「H2B」又は「H2A改」)ロケット発射場でも知られる、鍛冶技術が盛んな島、種子島で「白さつま」という銘柄を使って使用された焼酎、徹底した品質管理で、まろやかで甘みのあるトロッとした味。芋の風味がそのまま生きているといっても過言ではないだろう。レア焼酎ではないが、白麹を使用しているので、呑み易く優しい味です。

「土竜」(もぐら)

黄金千貫と名水、七窪の湧き水を使い無濾過で作られた焼酎。コクがあり、ワンランク上の味だが、その上品さの中にも、僅かにハードな芋焼酎特有の力強さが、喉元を通る時にコロコロ転がっていくようで、洗練さと力強さのバランスがとても良い焼酎になっている。
七窪とは、日本の名水100選にも選ばれている名水の名称で、一度シラス台地(火山噴出物からなる台地のこと。)に沁み込んでから、数百年の歳月を得て、湧き出た水である。

「鷲尾」(わしお)

黄金千貫を使用し、一次仕込み・二次仕込み共に甕で仕込む徹底したこだわりの造り方をしている。発行させる麹に、日本酒に使う黄麹を使用している為に、芋特有の臭みが少なく、初心者でも飲み易い。ロックがオススメ。


麦焼酎

「兼八」

深い味わいと「男性的」な強さを感じます。麦の香ばしさ、キレ、バランス、その全てが心地よい麦焼酎です。

「天草」

口に含むとスッと入っていくライトな感覚の焼酎。まろやかで呑み易く麦焼酎の入門酒としてオススメ。

「二階堂」

硬質なキレと共に、無添加本来の本物らしさが残っている。添加物の一切入っておらず、麹も「麦麹」を使っている大麦100%の焼酎なので、悪酔いや二日酔いをしにくく、カロリーも低い。減圧蒸留なのですっきりとした飲み口。ロック・お湯割り・水割り等、あらゆる飲み方に対応していける。

「うまいものはうまい」(麦ver)

食中酒として味を引き立て、飲みやすく爽やかな風味がする焼酎です。霧島酒造の売れ筋商品です。

「100年の孤独」

プレミア焼酎、大麦でられた知名度の高い「中々」という焼酎の原酒を、樫の木で長期熟成させたもので、ウイスキーの様な琥珀色と味、40度と度数も高いが、一度はロックで呑んでみても良い麦焼酎である。発売当時コロンビアの小説家ガルシア・マルケス百年の孤独」というノーベル賞受賞の小説から名を冠したという事でこの知的なネーミングが受けた。
因みに皇族もこれを愛飲していると言われる。


米焼酎

「白岳しろ」

熊本の米と人吉の名水とで作られた、きれいな香りと味のお酒です。繊細な味わいの料理によく合う食中酒になっております。熊本県内で最も売られている焼酎としても有名です。

「眠りから覚めた極上十年」

ここの蔵元は日本三代急流の一つ球磨郡球磨川の源である「水上村」にあり、その良い水を使用して作られた米焼酎。昔ながらの「常圧蒸留」で作られた純米の焼酎を、まさに10年かけてゆっくりと、寝かせた代物。柔らかな口当たりは、深い豊かなコクと余韻が口の中にいつまでも拡がります。


黒糖焼酎

「壱乃醸朝日」

通常の仕込みより黒糖の量を倍に増やし、黒糖の風味を前面に押し出し、黒糖の甘いフレバーを特に印象付けたワンランク上の味になっている。

「飛乃流朝日」

米麹を国産米で低温発酵させることで透明感のある爽やかな風味を引き出した吟醸仕込みの黒糖焼酎。壱乃醸が黒糖のフレバーの印象的な甘さに対し、飛乃流はすっきりしたドライな黒糖焼酎になっている。


泡盛

「八重泉」

伝統の造り方をされた泡盛です。華やいだ香りと飲み易さがあります。

「久米泉」

伝統的な味わいと繊細な香り、そして爽やかな風味が特徴。


変わった焼酎やリキュール

「鍛高譚」

北海道産のシソと、大雪山系の水で仕込んだ爽やかで優しい味の焼酎。口当たりが良いため様々な層に愛される万人向けのシソ焼酎。

「ら・とまと」

厳選された国内産トマトを使用したトマトの焼酎。新鮮なトマトのフレッシュ感と酸味と甘味を再現しています。


◎本当は、芋焼酎の項で「佐藤」の白麹や黒麹・焼き芋焼酎「黒瀬」や「さつま諸白」等、泡盛の項でチョコレートの様な味がすると言われる古酒の「春雨」(シリーズで、年を重ね熟成させた古酒程凄まじい美味しさ)や「残波」・「瑞泉」等も入れたかったのですが、仕入れられませんでした。


「常圧蒸留」とは・・・釜内の温度を90度~100度にし、やかんでお湯を沸かすように蒸発させながら、蒸留精製することで、風味のレンジが広い個性豊かな焼酎が出来る。昭和50年頃まではこの常圧蒸留の製造法だけであった。


「減圧蒸留」とは・・・蒸留器内の標高を変え、低い場所でお湯を沸かした時、通常よりも低い温度で沸騰する原理を利用する方法。つまり常圧蒸留よりも低い沸点で気化したものを液化するので、フーゼル油を含んでいないクリアな原酒を取り出せるので、クセが無い焼酎を生み出す事が出来る。減圧蒸留は焼酎は臭いというイメージを払拭した。


「蘭引き」とは・・・アランビック蒸留が語源で、江戸時代、水を蒸留させて金や銀を作り出す錬金術や薬用に用いたり、酒類の蒸留、化粧水等に用いる器具。一度蒸発させて、その水滴を枝管を通して集め、冷やす、3段方式。




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