エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

下弦の三日月が鮮やかである

2011年01月09日 | 日記
日が長くなってきた。
徐々に徐々にであるけれど、寒さの中でも希望が見えてきた思いが湧き上がる。

お陽様ってのは不思議であるし、この惑星に生を得て良かったな!と思うのである。



今日歩いていた時に、フッと見上げた柿の木の枝にヒヨドリが止まって熟柿を啄ばんでいた。
まるで二羽で話しながら啄ばんでいるようで楽しくなってしまった。



その下には、水仙である。
色白美人の水仙だ。

八ヶ岳の茅屋では、きっと水仙が凍えているに違いないのである。
寒いと言いつつも東京の寒さはどこかでヌルイ。



ケヤキの葉がまだ落ちきっておらず、このような有様である。
目には嬉しいけれど、いつもと違うのだ。



あるスポットから八王子方面を望んでみた。
薄暮の時間帯である。

夕陽色のグラデーションが沁みる。



それから程なくして下弦の三日月が姿を現した。
姿形は、あの中村歌右衛門演ずる「旗本退屈男、主水之介」の、額の傷の形である。

ちょっと可笑しくなって、吹き出してしまった。
そばに人がいなかったから良いけれど、他人が見たら「変なおじいさん!」である。






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                     荒野人