エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

昨日の空と雲

2012年12月15日 | ポエム
昨日の空は、けだしキャンバスであった。
天空の神が悪戯書きをしたかのような雲が広がった。

それはそれは見事であった。
人みな空を見上げては嘆息をつく。
空を見上げた人々の嘆息が重なり合って、空は自在に広がりを見せた。



神の及ぼす業は、まことに見事である。







「ウラノスの空に夢描き流れたり」







空の神。
例えばギリシャ神話では、三人空の神がいる。

オリンポス神族では・・・。
ゼウス   天を司る神である。

ティタン神族では・・・。
ウラノス  天を意味する男神である。

加えて芸術の女神の中に・・・。
ウーラニア   天文の女神がいるのである。



してみると、今日の空に壮大な悪戯書きをしたのは、ウーラニア女神だろうか。
だとしたら、それは楽しい。

何回も言う。
雲は天才である。

雲に憧れ、のんちゃんは雲に乗った。
野人は、地を這うように俳句と格闘している。
けれど、この格闘は楽しい。



一時、人間不信に陥りかけたけれど、所詮裏切りは人生の中でそうは無い。
筈である。
善意だと思っていても、裏切る事は悪意に満ちているのだ。

善意だと思って裏切り行為をするのだとしたら、その意思を忖度しつつ、ぼくは楽しまなくては。



      荒 野人