エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

茶の花

2012年12月17日 | ポエム
茶の花。
清廉潔白な花である。

一昨日、久しぶりに従弟と会った。
いつものファミレスである。



このファミレスの道路一つ隔てた所は、田柄用水跡地。
公園になっている。
今は、枯葉に埋まっている。
田柄用水と言いながら、場所としては石神井なのである。

ここで出会うのは、ファミレスが丁度二人の家の中間地点である・・・というのが大義名分。
実は我が家がかなりそのファミレスに近い。
二人の年齢分、従弟が配慮してくれているのである。



出会った理由は二つ。
久しぶりに顔を合わせて近況を知らせ合う事。
もう一つは、義兄から二人に、かなりお高い「汁の素」と新鮮な鶏卵が届き、その分配の為である。

しばらく話をした。
楽しい時間である。
孫の話。
選挙の話もした。

他愛無い話である。
従弟とは、ここで出会った後には写真を撮りに出かける事が多い。
石神井公園も近いのである。



冬の陽は落ちるのも早い。
それに寒さもきついのである。

田柄用水跡地に足を運んだ。
小さな小さな茶の花が咲いていた。







「茶の花の小さき花びら小さき実」







茶の実も小さい。
可憐である。

茶の花と言いながら、茶室には生けられない。
禁花である。

花がポトンと落ちるからであろう。
ぼくが、俳句を始めて2カ月程たったころ「茶の花は静かに座り零れおる」という句を投句した。
それなりに評価されたけれど、今読み直してみると大したことは無い。
初心者の句である。

キチンと茶の花と向かい合っていない。
茶の花は、そもそも最初から寡黙で静かである。
静かであると表現する必要はない。

そこからして未熟である。
学ぼう!
もっと、キチンと対象と向かい合おうと思っているのである。


       荒 野人