エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

月という物語

2012年12月27日 | ポエム
昼に見える月は妖しい。
見透かされてでもいるかのように中空にかかる。

けれど、何故か月が見えると言う現実が嬉しいのである。
「昼月」は秋の季語となっている。

冬は「冬の月」が季語である。
月に関わる殆どの言葉は、秋の季語である。



今頃の午後の空には、鮮やかな昼の月が見える。
凍れる大気が、冷たければ冷たいほど鮮やかに見えるのだ。






「眉墨を刷いたかんばせ冬菫」







午後3時くらいから、空を見上げると良い。
必ず月が見える。
そして、優しい音楽が胎内で鳴り始めるに違いない。



そう・・・非日常的な時間があなたの周囲に流れるのである。




       荒 野人