エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

マンドリンを聴く

2012年12月24日 | ポエム
マンドリン・・・なんという切ない音色であろうか。
噎び泣くかのようである。

だがしかし、トレモロが響き合うと忽ち南の国の陽気な讃歌にと変わる。
例えばカンツォーネの伸びるようなテノールと響き合うのである。



今回で4回目となる東京公演である。
両角氏の指揮棒が冴えた。



この楽団の優れた音は、ひとえに両角氏の情熱的な指導による。
同時にその両角氏と共に歩み続けたコンサート・マスター上野氏の功績が大きいのだろうと思う。



リハーサルの休憩時間、わずか5分程度であるけれどひたすらマンドリンを弾き続けている姿があった。
上野氏の努力には、感服する以外なかった。

会場は、飯田橋にある「トッパン・ホール」である。



素晴らしいホールである。
印刷業界のガルバー、凸版印刷らしい文化貢献である。







「ピック持つ爪弾く音の寒日和」







簡単にこの楽団の紹介をする。



ぼくが紹介するより、この印刷物が良かろうと思う。
萩原朔太郎の精神世界の広がりを感ずる楽団である。

それは、両角氏が朔太郎の孫弟子であること、あるいはまた前橋と言う町の特性でもあろうか。




         荒 野人