エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

夢の跡

2012年12月18日 | ポエム
総選挙から一夜が明けた。
目の前に拡がっているのは、枯野である。
しかも、夢の跡である。
夢の後では無いのである。

後ではなく跡であるのだ。

笑うしかない。
自らの愚かさにである。
政治に期待を賭けてはいけないのであることを、思い知った。

さて、政局に関する感想はここまで。
総選挙の翌日、寒く且つ時雨の日であった。

目の前に雪女が現れたのであった。







「輝ける肌に触れたし雪女」







こうした感慨は、愛おしい。
大事にしたい感覚である。

主宰に問うたら言われるであろう。
「野人!愛の歌を詠むのはまだ早いぞ!!」
然り!
然り!
である。

けれど感性だけは失わないように、詠む事は許して欲しい。
まだ失いたくないのである。
万象を見つめる視線は、瑞瑞しいものであり続けたい。



収穫されないまま、柿が小鳥たちに啄ばまれている。
今日の写真は、ローズ・ヒップの小さな赤い実と、収穫されず放置されている柿の実である。

ぼくに残された期間、俳句の収穫はあるのだろうか。
倒れるのが俳句の径すがらであってもだ。



            荒 野人