エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

シダーローズ

2016年01月12日 | ポエム
シダーローズ・・・。
ご存知でしょうか?

ヒマラヤ杉の「松ぽっくり」いや「杉ぽっくり」のことである。

ヒマラヤ杉のぽっくりは、樹上の形を残すことなく地上に落ちる。
落ちる時には、ぽっくりの鎧は脱ぎ捨ててしまうのである。



その結果、薔薇の花のようになって地上に到達するのである。
歳時記には記載の無い現象である。

けれど、晩秋から今頃まで拾うことが出来る。
実に愛らしい「ぽっくり」なのである。







「ヒマラヤ杉地上に降らす冬ぽっくり」







ぼくは、このシダーローズを神代植物公園で拾った。
そのとき、正式名称を知りたくて事務所で聞いたのだけれど受付も事務所の方もご存知ではなかった。

学芸員の方でもおられたのなら、きっと答えて頂けたのだと思っている。
その日、帰宅してネットで調べたのである。

浅学非才の哀しさである。
シダーローズにいままで思い至らなかった迂闊さに、ただただ恥じ入る。



       荒 野人