エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

臘梅と・・・

2016年01月29日 | ポエム
臘梅の立ち去り難きほどの匂いは、蠱惑される甘さである。
その甘さは「ほどほど」を知らない。

立ち去ろうとすると、俄に匂い立つ。
後ろ髪を引かれる如き、蠱惑であるのだ。



せめて、慎ましやかであって欲しいのにである。
だがしかし、この季節だけの至福の時間を体験出来るのだ。

そのあわあわとしたオマージュからは、想像もつかない。
許し難い、誘惑であるのだ。







「臘梅や立ち去り難きほつれ髪」







ソシンロウバイが、いま匂い立っている。
隠されている匂いを探す。
それも、楽しい。



     荒 野人