エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

夜桜

2016年04月04日 | ポエム
夜桜を楽しもうと思うのだけれど、なかなか夜桜に似合う夜が無い。
微妙に曇っていたり、提灯に灯が入っていなかったりする。

街灯で楽しもうと思っても、街灯が明るすぎて桜が沈んでしまったりする。



街灯で楽しむ場合は、電球の近くだけが明るかったりするから遠目が良いのである。
しかし、あまりゆっくりも出来ない。

花散しの季節になって来ているのだ。
「蕊降る」や「花筏」も俳句には良く似合う季語であるけれど・・・。

やはり満開の桜は美しい。
花万朶こそが桜である。
花万朶から、一気に散る潔さこそが桜である。







「妖しさの現とばかり花明り」







桜ほど季語の多い花卉は見当たらない。
季語と傍題だけでおそらくは、一ヶ月以上ブログを書き続けられる。

だがしかし、浅学非才の哀しさ。
俳句が詠みきれないのである。



誠に楽しい季節であるけれど、自分の非才を再確認する季節でもある。
今日の夜桜は「花明り」として詠んだ。

如何なものであろうか。



     荒 野人