エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

コスモス

2016年10月02日 | ポエム
雲は多いけれど、朝から晴れている。
と・・・云って良いだろう。

湿度も低いのだろうか、風は秋である。
風立ちぬ、いざ生きめやも。
秋そのものである。



けれど、これは八ヶ岳の麓のサナトリウムに吹いた風。
キバナコスモスは、もう終わりを迎えている。
けれど、街道沿いに揺れるコスモスはこれからだ。

コスモスも、咲き始めはまるで茎と葉の海に泳ぐかのように見える。
風に翻弄される、小舟である。







「コスモスの疎らに浮かぶ咲き始め」







コスモスに会いに出かけた。
まだまだ、早かった。



けれど、彼女たちは揺れ惑う。
咲き時を見極めている、のだろう。



たまらなく愛おしく、美しい。



     荒 野人