エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

山茱萸の実

2016年10月10日 | ポエム
サンシュユの実である。
花の時期は、概ねマンサクに限りなく近似値を示す。

従って、と云う言い回しも可笑しいけれど・・・。
この樹を「マンサクの木」であると勘違いしている人も多い。
そう云われてみれば、花も少しばかりにていると云い張られると頷かざるをえない気もする。
おかしな花である。



けれど、実が色付く頃になると俄然覇気を発するのである。
存在感が在って、見事な輝きを見せる。

ぼくは、毎年このサンシュユの花をブログの記事にする。
けれども、実を記事にするのは始めてかもしれない。







「光呼ぶ山茱萸の実の硬さかな」







山茱萸の実は、いまでもそうだけれど「精強生材」として珍重される。
それこそ「ホントかいな」と思うのだけれど・・・。
お隣の韓国では、商品化されてもいる。
だから、きっとホントなのだろうと思惟する。



鮮やかで、蠱惑的な朱色である。
この間、一つだけ失敬して口に含んだ。
甘くは無く、渋さが口中に広がった。



     荒 野人