夏日が二日続いている。
肌は湿っていて、しかし風が肌を過ぎ行く時爽やかである。
日ざしは、夏である。
二律背反の季節なのだ。
見上ぐれば、雲は秋なのに・・・。
風も秋である。
だがしかし、陽射しは夏なのだ。
汗ばむ肌に、愛おしさが募る。
さらば夏の光よ!
そう云って、ぼくはズンズンと歩いた。
池の面は、穏やかであった。
時々風の息がかかると、泡立って風情が増した。
真中あたりの泡立っている面は、風の成せる業である。
「すれ違ふ風に微かな秋の色」
さらば夏の光よ、秋に入ってゆく。
躊躇う必要も無いほど、光も穏やかだ。
荒 野人
肌は湿っていて、しかし風が肌を過ぎ行く時爽やかである。
日ざしは、夏である。
二律背反の季節なのだ。
見上ぐれば、雲は秋なのに・・・。
風も秋である。
だがしかし、陽射しは夏なのだ。
汗ばむ肌に、愛おしさが募る。
さらば夏の光よ!
そう云って、ぼくはズンズンと歩いた。
池の面は、穏やかであった。
時々風の息がかかると、泡立って風情が増した。
真中あたりの泡立っている面は、風の成せる業である。
「すれ違ふ風に微かな秋の色」
さらば夏の光よ、秋に入ってゆく。
躊躇う必要も無いほど、光も穏やかだ。
荒 野人