エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

雲流る

2016年10月07日 | ポエム
昨日は、誠に爽やかな一日であった。
十月にしては、大分気温が高かったけれど湿度が適当であったからだ。

散歩に出たのだけれど、空は見事であった。
何となく、ブルックナーが聴きたくなった。
出来れば、第四番変ホ長調「ロマンティック」が良い。
更に云えば、ベルリン・フィルの音源で聴きたい。



そうそう、マエストロはギュンター・ヴァントが良い。
ドイツ音楽の正統な継承者、である。

第一楽章の管楽器の響きは、秋の空のように伸びやかである。



こうした雲が、次第に鰯雲にと変わってゆくのだろうと思う。



雲は地上の事情を知らず、ただ遊弋する。
それで良いのである。







「生るるや解れ重なる鰯雲」







秋の雲は、地上の草叢を生まれ故郷とする。
そう思えるほど、草叢に良く似合う。

ぼくは、やはり雲が大好きだ。



     荒 野人