餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

東洋のベニスだった

2019-05-21 23:18:55 | 日記・エッセイ・コラム

大阪に住んでいた時自転車で遠出していました。すると田んぼの真ん中に二階建ての納屋のような建物が。ひさしの下にボートが吊るしてありました。帰ってこんなのを見たよと旦那に話すと昔はよく川が決壊していたからね、と言っていました。人が洪水に慣れていたのね。今は護岸工事が進んでめったに決壊しません。でも一度決壊すると規模が大きいし、人も行政もどうしていいかわからなくなるみたいです。ないのに越した事はないのですが。

淀川の回りには氾濫原水域というのがあちこちあったようです。氾濫原水域には河道内氾濫原と堤内氾濫原があり、河道内はワンド、タマリ、二次流路。堤内は水田や水路などがあります。ワンドもタマリも本流から分離した水域ですが、本流との接続があるかどうかで分かれるようです。タマリは水の流入がないにも関わらず豊富な魚がいたと言いますから定期的に水が増えて水換えになっていたのだろうなと。シーボルトに淀川の記述があります。

田にはこれまで見たのとは違ってたくさんの水がある。それゆえ至る所に細い水路やひとりで踏む水車がある。…けれどもこの川は琵琶湖という大きな湖につながっているので、ひどい洪水を起こす事もしばしばある。ことに左岸にある田畑は川よりもずっと低いところにあるので洪水はそれだけでおそろしい。

当時から恐ろしかったのね。でもそこに住む魚の多様さを見れば、何とか残して欲しいものです。