餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

亥の子餅が足りない

2021-09-08 22:19:07 | 本と雑誌

森谷明子「矢上教授の十二支考」読了。
理系学部で日本古典文学を教える矢上教授は大のミステリ愛好家。その教え子御牧咲は夏休みのレポートのため母の従兄の家があるこぶし野町にやって来ました。こぶし野は盆地で回りをぐるっと十二支の神社が取り囲んでいますが丑の神社だけありません。レポートの相談だけでなくそこで起こった不思議な話しも一緒に教授にメールを送ると、あっさりした返事が返ってきますが違った方向も示唆されます。そのうち教授がやって来て。
ほのぼのした日常の謎系かと思いきや、意外とドロドロした思惑も絡んできます。ある意味歴史ミステリーでもあります。ささやかなこぶし野は城を持てなかったにも関わらずどうして現代まで生き残って来たか。小さな町でも当たり前のように歴史があるものなんだなと思いました。