餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

なるようになるのか

2024-11-09 23:38:32 | 本と雑誌

横溝正史生誕地碑建立20周年記念イベントに行って来ました。今年の講師は元東京創元社社長戸川安宣氏「横溝正史作品の底力 -再評価の黎明」です。
伝説の編集者だけあっていつもより人が多かったです。淡々と話されていました。すいません、一番面白かったのは最後の質問コーナー「何故早川でなく創元社に入社されたのか」でした。どちらも大学時代交流があったそうです。早川の本は高いと何かに書いたらすぐ呼び出されたとか、お正月に創元社の人のうちに行っていたとか。2年生の時卒業したらどうすると言われましたが、その時は叔父の後を継いで山伏になるつもりで山岳信仰の勉強をするために東北の大学に入りなおそうかと考えていたと。でも4年生の時大学がロックダウン(学生運動の頃ですね)。これは卒業が伸びるかと思ったら大学も早く学生を追い出したかったらしく、卒論も書かずに卒業できたと。そのお正月また「どうする?」と聞かれててこんな状態で院へ行くとも言えず創元社に就職したと。何がどう関係するかわかりませんね。東京創元社が翻訳物ばかりしていたわけも聞けたり、貴重な時間でした。
瀬王みかる「花嫁レンタル、いかがですか? よろず派遣株式会社」読了。
早世した有名女優の娘である真尋。母親が有名すぎて色々言われるので引っ込み思案に。地味メイクを施し目立たぬようにしていましたが。地味であればたいていの災難は避けられると思っていたのに、上司である課長にセクハラがきつくなり退社。声を上げられそうにない人が狙われるとは盲点。やっと逃げられたと思ったのにこれで人目を気にせず会えるねと家にまで。背筋の凍る日々です。就職活動の最中声をかけられたのが人材派遣会社の社長。破格の報酬を提示され、挙式直前に逃げた花嫁の身代わりをすることに。役ならばメイクで美人になることもできます。社員登録しました。まあ人が良すぎると同僚に怒られ続けていますが。それも優しさ、いい職場です。


怪盗フラヌールだぞ

2024-11-09 00:27:45 | 本と雑誌

西尾維新「怪盗フラヌールの巡回」読了。
西尾維新さんの小説って奇抜な人が普通に出て来るので、変わった人が出て来ても驚かないのですがそれにちゃんと理由があったのに驚き。自分の作風すら伏線に使っているのね。尊敬していた父親が実は回答だったことにショックを受け、バラバラになった兄妹。長男は怪盗フラヌールの二代目として父親の盗んだものを戻していくことに。順調に行くかと思いきや、海底大学に玉手箱を返しに行こうとしたらベテラン刑事に名探偵までついてきてさらには不可能犯罪まで発生。癖の多い人が多すぎて怪盗が一番まともに見えて来る不思議。怪人デスマーチまで現れてもう混沌に。維新ワールドにようこそ、全開です。