金沢地方気象台はきょう、北陸地方で「春一番」が吹いたと発表し、全国ニュースにもなっている。北陸地方の春一番は統計を取り始めた1999年以降、最も早いという。気象台によると、昨年は2月14日で、10日も早い観測だ。そもそも、「春一番」は立春から春分までの最高気温が前の日を上回る暖かい日に、風速10㍍以上の南風を複数の地点で観測した場合に出される。きょうが立春に当たるので気象台も「一番だ」と勢いよく発表したのだろう。 確かに、石川県内は昨夜から暖かい南からの強い風が吹いていた。気象台によると、午前11時までの最大瞬間風速は輪島市三井町で23.1㍍、金沢で22.8㍍だ。気温も午前0時すぎに金沢で18.5度だった。4月下旬並みだ。ただ、きょうの日中は金沢で午後1時に10度に落ちたが、それでも3月中ごろの暖かさ。この高気温で庭の積雪も一気に融けた。北陸だけでなく、関東や東海の各地では20度を超える5月中旬並みの暖かさとなっているようだ。
これも「春一番」だろうか。旧正月の春節に合わせた中国人観光客が金沢にも多く訪れ、きょう歩いた兼六園や片町の繁華街は中国語が飛び交っていた。訪日ビザの発給要件が緩和されたことも、中国からの旅行客が増えた要因となっているようだ。また、貿易摩擦をめぐるアメリカとの対立で、旅行先としてアメリカを敬遠して日本を選ぶ傾向が強まっているとも報じられている。
「爆買い」で知られる中国人旅行者だが、最近は少々変化があるようだ。地元テレビ局のニュースにもなっていたが、茶屋街で芸妓の三味線や踊りを見たりと体験型のツアーが人気だとか。ただ、この傾向はこれからも続くのどうか。中国経済の下ぶれが顕著になっているからだ。日立やパナソニックなど大手電機メーカーは相次いで、中国向けの産業用や家電の販売減少が見込まれるとして、ことし3月までの1年間の売上と営業利益を下方修正している。(※写真は、インバウンドの観光客でにぎわう兼六園)
⇒4日(月)夜・金沢の天気 はれ