北陸は高気圧に覆われたせいで、きょう5日も30度を超える暑さ、金沢では33度だった。昼ご飯に冷麺を食べようと、近くのラーメンチェーン店に入った。注文すると、店員が「冷麺はもう終わりました」と。思わず、「こんなに暑いのに冷麺を終わりにするなんて」と言うと、「ざるラーメンはありますが、いかがですか」と。そう言われると、こちらも少々ムキになって、「野菜ラーメンのしょうゆ味をください」と熱いものを注文した。
チェーン店なので材料の調達は一元化されていて、9月のメニュー替えで夏物の冷麺を外したのだろう=写真・上=。これだけきつい残暑が続いているのだから、運営する会社側も臨機応変に対応してはどうかと。たまたま隣の席に腰かけたシニアの男性も「冷麺を」と店員に同じようなことを言っていた。笑い話のようだが、冷麺が消えて季節の移ろいというものを感じた。
秋の訪れとともに台風がやって来た。北陸は今のところ台風10号の影響はないが、中心気圧が920ヘクトパスカルに達し、中心付近の最大風速は50㍍、最大瞬間風速は70㍍と強烈だ。気象庁は「記録的な暴風、高波になる恐れがある」と警告している(9月5日付・NHKニュースWeb版)。地震はマグニチュード、台風はヘクトパスカルでその大きさが判断できる。子どものころからよく耳にした、1959年の伊勢湾台風は「929ヘクトパスカル」だった。その伊勢湾台風より、さらに強烈なのが今回の台風10号だ。
台風と言えば、去年10月13日、死者・行方不明者100人を出し、北陸新幹線120両を水没させた、あの台風19号が日本に近いづいてきたときが945ヘクトパスカルだった。北陸に住む自身にとっては、千曲川の堤防決壊で長野市にある新幹線車両センターの北陸新幹線の車両が水に浸かった画像はショックだった=写真・下=。
そして、新型コロナウイルスの感染拡大は止まない。石川県の発表(5日)で新たに16人の感染が確認された。そのうちの13人が、兼六園と道路を挟んだ隣にあり、土塀に囲まれた総合病院「金沢医療センター」での感染者だった。同病院の関連感染者は44人となった。ある意味で金沢のシンボリックな医療機関だけに、クラスターの拡大はショッキングではある。
⇒5日(土)夜・金沢の天気 はれ