世界で新型コロナウイルスの感染が再拡大している。ジョンズ・ホプキンス大学のサイト「コロナ・ダッシュボード」(11月19日付)によると、世界での感染者は累計5680万人、国別でもっとも多いのはアメリカの1169万人だ。亡くなった人も世界で累計135万人で、うちアメリカは25万人となっており。欧米での感染の広がりも尋常ではない。フランスの感染者は213万人とブラジルに次いで世界で4番目に多い。人口6200万人、日本のほぼ2分の1ながら、日本の感染者数12万人と比べれば、感染の勢いの強さが分かる。
欧米などはコロナ禍以前から一般的にマスクを着ける習慣がなく、着用が義務化されていない国や地域などでマスクをしないまま人との接触を続けるケースが相次いでいるようだ。ヨーロッパでのマスクの着用率はまだ60%以下で、このままでは外出制限の回避は難しく、マスクの着用率を上げることが大きな課題となっているようだ(11月20日付・NHKニュースWeb版)。
WHO自体もマスクを各国に推奨したのは6月5日だった。それ以前は、健康な人がマスクを着けても感染を予防できる根拠はないとしていた。そもそも、WHOのテドロス事務局長がマスクをしている画像を見当たことがない。
そのテドロス氏の「画策」が母国のエチオピアでクローズアップされている。AFP通信Web版日本語によると、エチオピア軍の参謀長は今月19日の記者会見で、政府軍と対立している同国ティグレ州の政党「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」にテドロス氏が武器調達を支援していると批判した。今月4日、TPLFが政府軍の基地を攻撃したのに対して、アビー首相が反撃を命じ、戦闘が続いている。テドロス氏はティグレ人でTPLFの支援に回っているというのだ。アピー首相は2019年ノーベル平和賞を受賞している。
エチオピアでの政府軍とTPLFによる戦闘について、ユニセフ(国連児童基金)も懸念していて、「今後、数週間のうちに20万人以上が国を逃れることが予想される」と、人道支援を呼びかけた(11月20日付・NHKニュースWeb版)。
テドロス氏が武器調達を支援をしていることが事実とすれば、どのようなルートで行っているのか。あるいは、内戦を煽る目的は何か。関係が取り沙汰される中国の関与はあるのか。今後テドロス氏をめぐるニュースの視点はここに向かっていくだろう。それより何より、コロナ禍のパンデミックがピークに達しているときに、会見でこのようなことが晒されること自体が不徳のいたすところ、ではある。
(※写真はことし8月21日のWHOの記者ブリーフィング=WHO公式ホームページ)
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