自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆ウイズコロナの日常、マスク忘れの日々

2020年06月03日 | ⇒メディア時評

   緊急事態宣言が全面解除になったとは言え、きのう20日、東京都は新型コロナウイルスの感染状況に悪化の兆候が見られるとして、警戒を呼びかける「東京アラート」を出した。北九州市ではきょうも5人の感染が確認され、12日連続での感染拡大と報じられている。

   きょう午後、2ヵ月に一度通っている金沢市内の総合病院に行くと、全面解除とは言え、ある意味で緊張感が漂っていた。玄関入口でセンサーでの体温検査があり、内科の受付に行くと、「血圧はご自身で測ってください」と言われた。これまで担当の医師が血圧測定のバンドを腕に巻いてくれたのだが。窓口のスタッフに尋ねると、「医師と患者さんがお互い触れ合わないために血圧測定をお願いしています」と。廊下の血圧測定機で測り、そのメモ紙を受付に出した。

   診察室に入ると、マスク姿の医師から「お変わりありませんか」と尋ねられ、「とくにありません」と答える。その後、次回の診察日を調整して終わり。時間的には90秒ほどだった。いつもなら、医師が血圧を測りながら、「きょうは(血圧が)高いですね」とか言いながら、若干ながら会話がある。今回は実に淡々とした診察だった。

   支払いのため待合所に行く。新聞を読もうとしたが、いつものラックに新聞がない=写真=。ことわり書きが貼ってあった。「新型コロナウイルス感染対策のため、当面の間、新聞は撤去させていただきます。病院長」。何人かが新聞を広げると、それだけで感染リスクが発生する。そこまでしなくてもと一瞬思ったが、これが「ウイズコロナ」の日常なのだろう。会計の窓口と薬の受け渡しカウンターもすべてビニールシートで仕切られていた。キャッシュカードで支払いを済ませ外に出る。

    昼ご飯がまだだったので、近くのラーメンのチェーン店に入る。5人がけのカウンターに案内されたが、それぞれ透明プラチックで仕切られていた。何だか窮屈そうだったので、テーブル席にさせてもらった。ここも新聞、雑誌が撤去されていた。スマホを左手で見ながら、右手で箸をとってラーメンをすする。

    支払いを済ませて外に出る。するとラーメン屋の店員が追いかけてきて、「お客さん、マスク忘れてますよ」と。「また忘れた」とあわてて、テーブル席のイスに置いたマスクを取りに戻る。マスク忘れが常態化しつつある、ウイズコロナの日常ではある。

⇒3日(水)夜・金沢の天気    はれ


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