自在コラム

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★これはトランプ流外交の「真骨頂」なのか「愚の骨頂」なのか

2025年03月01日 | ⇒メディア時評

  これがトランプ流外交の真骨頂なのか愚の骨頂なのか。アメリカのトランプ大統領は28日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。記者団を入れた会談だったが、冒頭で激しい口論となり、予定していたウクライナの資源権益に関する協定への署名を見送り、共同記者会見も中止となったとメディア各社が報じている。アメリカのCNNニュースサイトは見出しでこう伝えている。「Trump orders Zelensky out of White House after angry exchange」

  CNNによると、首脳会談の冒頭でトランプ氏とバンス副大統領は、アメリカの支援に十分な感謝の意を示していないとして、声を荒げてゼレンスキー氏を非難した。本格侵攻から3年以上が経過する中で、ゼレンスキー氏がロシアとの和平合意の妨げになっているとも批判した。トランプ氏は「あなたの今の立場はそれほど良くない。非常に悪い立場に自らを追い込んでいる」と発言。「現状、あなたには交渉カードがない。われわれと一緒ならカードが手に入る」とも述べた。 これに対し、ゼレンスキー氏は「私はカード遊びをしているわけではない」と反論。するとトランプ氏は「あなたは数百万人の命でギャンブルをしている。あなたがやっているのは、第3次世界大戦をギャンブルにすることだ」と声を荒げた。

  トランプ氏はさらに「あなたの振る舞いからはそれほど感謝しているように見えない」と続け、バンス氏はゼレンスキー氏に「一度でも『ありがとう』と言ったことがあるのか」と問いかけた。この応酬の後、両首脳は別々の部屋に入り、トランプ氏はウクライナ側に退出を命じた。ウクライナ側は抗議し、協議の継続を望む考えを表明したものの、予定されていた共同記者会見は中止になった。ゼレンスキー氏はそのままSUV車でホワイトハウスを後にした。

  そもそも、トランプ氏はSNS(2月19日付)でゼレンスキー氏のことを「A Dictator without Elections」(選挙を経ていない独裁者)などと記して物議を醸している。トランプ氏はゼレンスキー氏とそもそも相性が悪いのか。外交上の単なる騒動なのか。あるいはロシアのプーチン大統領をトランプ氏側に引き込み、停戦交渉を優位に進めるための高等戦術なのか。

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