先日職場の同僚と話しをしていて、「スマホ認知症」という言葉を初めて聞いた。「最近、人の名前や店の名前がなかなか浮かんでこない」とグチをこぼすと、「宇野さんの場合は、スマホ認知症だよ」と笑われた。自らは気にはしていなかったが、スマホと向き合って何かを検索している姿をよく見かけると同僚は指摘してくれた。そこで、PCでこの言葉を調べると、かなり「重症」だと自覚した。
この症状は、スマホやPCを長い時間使用すると脳機能が低下して、人名が出てこなかったり、物事を思い出せない状態になる、一時的な記憶障害を指す。「デジタル認知症」とも呼ばれ、かつては「依存症」と言っていた。
これまで、記憶する、思い出すといった能機能の弱まりは加齢によるものだとばかり思っていたが、スマホやPCがそれに拍車をかけているとは認識がなかった。最近、手帳に日時と場所の予定を入れる際、日付を間違って記入したり、訪問先の名前を思い出せなかったりと「重症化」している。大事な会議のうっかり忘れは今のところないが、近い将来は怪しい。
さらに最近気になるのが寝不足だ。就寝時にベッドに横たわりながら、スマホで最新のニュースをチェックする癖がついている。寝室は消灯にして、スマホのディスプレイの明るさは最低にしている。10分もしないうちに眠りに入るが、2、3時間で目が覚めてしまう。眠れなくなり、またスマホを手に取ってしまう。そのうち、いつの間にか寝入るの繰り返し。このところ、毎日が睡眠不足の状態だ。この原因は、スマホの画面の光(ブルーライト)を浴びるとメラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンの分泌量が落ちて寝つきが悪くなるとの説も散見する。起きている間は脳の情報処理能力が落ちて、上記のような事務処理能力にも影響を及ぼす。負のスパイラル、悪循環が続いている。
それと、PCやスマホで安易にネット検索すると思考能力が弱まるとの説もあるがエビデンスを探すことはできなかった。ただ、言葉の意味を辞典で調べたり、花の名前を図鑑で調べたりすると探究心のようなものがわいてくる。これはPCやスマホでは味わえない感覚だ。
こうした「スマホ認知症」や「デジタル認知症」の対策として、最近では「デジタル・デトックス(digital detox)」という言葉も生まれている。デトックスは、医学用語の解毒を意味するデトクスィフィケーション (detoxification)の短縮形で、デジタル・デトックスはスマホやPCなどのデジタル機器の使用を控えて依存症を抑えるという意味のようだ。
では、自らは「スマホ認知症」からどう脱却すればよいのか。まずは就寝時のスマホ・デトックスから始めてみよう。簡単にスマホを手放すことはできるのか、スマホ中毒に陥ってはいないかと気にはなるが、その結果はまたこのブログで紹介したい。
⇒12日(土)朝・金沢の天気 はれ
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