ホワイトハウスへの請願サイト「WE the PEOPLE」を久しぶりにチェックした。すると、86万もの署名を集めてトップだったのが、「INDICT & ARREST Moon Jae-in for SMUGGLING the ChinaVirus into the US & ENDANGERING the national security of US & ROK!」(意訳:起訴し逮捕を。ムーン・ジェインはチャイナウイルスをアメリカに密かに持ち込み、アメリカと韓国の国家安全保障を危険にさらしている!)。ムーン・ジェインは韓国大統領の文寅在氏のことだ。2番目は「医療過誤と人道に対する犯罪のため、『ビル&メリンダ・ゲイツ財団』への調査を求める」(署名数65万)だった。 この請願サイトはオバマ大統領の時代、2011年に開設され当時から「開かれた政府」のシンボルとして注目された。たまにチェックしているが、過激な請願内容も多い。ただ、ほとんどがアメリカ国内の案件だ。ところが、韓国大統領の弾劾を求めた署名がこれだけ集まるとなると、アメリカにおける韓国への不信感が背景にあるのではないかと推測する。請願の提起者は、韓国愛国市民会議の教授を名乗っている。本文を読むと、最初に、新型コロナウイルスをアメリカに密かに持ち込んだ。2番目に、極東地域におけるアメリカのナンバー1の血盟同盟を不法に奪取して、同盟関係を脅かしている。3番目に北朝鮮や中国と共謀し、インド太平洋地域の地域安全保障を崩壊させるとしている。
この請願文を読んで思い起こすのは、先月8月29日にグアムのアンダーセン空軍基地で河野防衛大臣とアメリカのエスパー国防長官の会談のことだ。テーマは東シナ海情勢・南シナ海問題、自由で開かれたインド太平洋を維持・強化、北朝鮮のたび重なる弾道ミサイルの発射に関連して経済制裁などの国連安保理決議の完全な履行を求め、引き続き日米が有志国と連携することを確認した(防衛省公式ホームページ)。この会談は北朝鮮問題もテーマとしていたので、本来、日米韓3ヵ国による防衛大臣会談が想定されていた。ところが、韓国側が欠席したため日米会談となった。韓国側は1週間前の22日に中国外交トップの党政治局員と会談し、習近平国家主席の早期訪韓などを確認している。こうした韓国の中国への政治的な配慮がアメリカでも報道され、物議を醸しているのだろう。
この請願が立ち上がったのはことし4月23日なので、今後さらに米韓関係がこじれてくると署名数は増えてくる。ただ、ホワイトハウスがこの請願を受け入れるかはまったく別次元の話だが、アメリカ政府の意見を聞きたいものだ。
⇒11日(金)朝・金沢の天気 はれ時々くもり
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