Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
3/24 土星の環が消失(見掛け上)

木星(2020/06/17)

2020-06-17 22:41:39 | 惑星

快晴だった昨夜に撮影した木星です。


【木星 2020.6.17 1時台前半】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約1分20秒間のキャプチャー動画から約3500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

大赤斑が左端に辛うじて見えている時間帯の撮影となりました。8日前と同様に気流は安定していた上に、
透明度が高かったんでフレームレートを上げて動画取得しました。その結果、スタック数を稼ぐことができ、
前回よりノイズが抑えられた印象です。ちなみに、こちらのサイトにある高層の風速マップはこんな状況。

ジェット気流の吹いているエリアが僅かに南に移動していたのが良かったんでしょうかねぇ。

さて、木星が東の空に見え始める時間は21時頃で、正中(真南に位置する)時間は1時台と早くなってきました。
太陽と正反対の位置に来る「衝(しょう)」の日まで1か月を切り、いよいよ観測シーズン本番って感じです。
関東は梅雨の真っ只中というのが残念ですが、晴れれば意外と好条件に恵まれるので、チャンスを逃さずに
撮っていくつもりでいます。


木星&土星(2020/06/09)

2020-06-09 07:00:46 | 惑星

今日未明に今月最初の惑星撮影を行いました。
1時台と2時台に木星を撮影。


【木星 2020.6.9 1時台後半】


【木星 2020.6.9 2時台後半】
 ※共通撮影データ
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約1分40秒間のキャプチャー動画から約2100コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

ちょうど大赤斑が見える時間帯でした。1時台には端の方に見えていた大赤斑が約1時間後には中央付近まで移動。
木星の自転周期は地球より短くて9時間55分ほどなので、15分程度の間を置けば模様の移動がはっきり分かります。

で、3時台には土星を撮影。


【土星 2020.6.9 3時台後半】
 機材は上と同じ,3分間のキャプチャー動画から約2700コマをAS!2にてスタック, Registax6でwavelet処理

この夜は気流が安定していたのか像の揺らぎが少なく、木星も土星もシーズンベストのイメージが得られました。
前回同様、こちらのサイトで高層の風速マップを見ると、こんな感じでした。

ジェット気流の吹いているエリアが少し北に蛇行するとともに南側で千切れたような状態になっていて、
関東上空では風速が若干遅くなっていたようです。明日はさらに風が弱まる見込みで、好条件が続きそうです。


木星&土星(2020/05/31)

2020-05-31 15:53:07 | 惑星

明け方に2惑星を撮影。


【木星 2020.5.31 3時台前半】


【土星 2020.5.31 3時台前半】
 ※共通撮影データ
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約1分40秒間のキャプチャー動画から約2000コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

またしても薄雲越しの撮影となり、ノイズが多めの画像になってしまいましたが、シンチレーションは小さめで、
木星は比較的細部まで確認できるレベル、土星はカッシーニの空隙がほぼ全周にわたり繫がって見えるレベルの
イメージが得られました。とはいえ、まだまだ満足できるような結果ではないですねぇ。

ちなみに、後でwindy.comで撮影時の風の状況を調べたら、高度4200mまでは風速5m/s以下と穏やかでしたが、
9000m以上では40m/s以上の強風だった模様。また、こちらのサイトで高層の風速マップを見ると、こんな感じ。

本州はどうやら西風の強いエリア(多分ジェット気流の吹いているところ)に入っているみたいで、これが離れて
くれるともう少しマシな画像が撮れるようになるのかもしれません。でも、梅雨入りの時期が迫ってるんで、
撮影機会は少なくなるかも。


木星(2020/05/28)

2020-05-28 05:01:38 | 惑星

未明に撮影。


【木星 2020.5.28 2時台前半】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約2分45秒間のキャプチャー動画から約2500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

深夜になって晴れ間が広がったものの薄雲越しの撮影となり、カメラのゲインを上げざるを得なかったため
少しノイジーな画像になってしまったのが残念。個人的に大赤斑とのご対面は今シーズン初のことでした。
左に小さく写ってる星は衛星イオで、何故かコイツとはよく出会います。


金星(2020/05/17)

2020-05-18 00:53:00 | 惑星

日曜日の日没後、西の低空に輝く宵の明星を撮影。


【金星 2020.5.17 19時台前半】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約2分45秒間のキャプチャー動画から約2500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

金星は模様を捉えるのが難しい代わりに、月のような満ち欠けが観察できます。
で、現在は上の画像のような三日月形になってるんです。いや、三日月よりもっと細いですね。
肉眼だと凄く明るく見えるんで、こんな形になってるなんて想像もつかないって人が多いです。
ちなみに、いつもこんな形に見える訳ではなく、1か月ほど前は半月に近い形に見えたはずです。
ところで、この撮影システムでは初めて撮ったんですが、あまりにもデカく写ったんで驚きました。
理由は地球との距離が縮まってきてるせいなんです。最も近づくのは6/4。太陽-金星-地球がほぼ直線に並ぶ
「内合(ないごう)」と言う状態になった時ですが、その際は太陽と概ね同じ方向に位置するため観測困難です。
その後、明けの明星として日の出前の東天に見えるようになり、宵の空に再び戻るのは来年の春になります。


木星&火星(2020/05/15)

2020-05-16 01:23:53 | 惑星

明け方に2惑星を撮影。


【木星 2020.5.15 3時台前半】


【火星 2020.5.15 3時台後半】 

※共通撮影データ
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約2分45秒間のキャプチャー動画から約2500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

この日はシンチレーションが大きくて像がボケた感じで、木星はキレの悪いイメージになってしまいました。
火星は個人的に今シーズン初撮影となりました。まだ随分と小さくて詳細な模様を捉えるのが厳しいですが、
上部に白い南極冠とそれに接する暗色模様がなんとか確認できるイメージが得られました。


木星&土星(2020/05/12)

2020-05-12 05:43:33 | 惑星

明け方に2惑星を撮影。


【木星 2020.5.12 3時台後半】


【土星 2020.5.12 4時台前半】

 ※共通撮影データ
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約2分45秒間のキャプチャー動画から約2500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

今回は赤道儀架台の極軸をPHD2というソフトウェアのドリフトアライメント機能を使って正確に合わせました。
やっぱり高精度にセッティングすると、視野内に捉えた惑星が南北方向で経時的にズレていくのが抑えられ、
頻繁にセンタリングする必要がなくなって楽でした。ちなみに、撮影風景はこんな感じ↓

さて、この夜は雲が結構流れてきて、何度も撮影を中断する破目に遭ったものの、気流は割と安定していたようで、
木星はそこそこ細かな模様が描出され、土星は環のカッシーニの空隙が全周にわたって確認できるイメージが
得られました。画像処理はもう少し改善の余地があるかもしれません。


木星&土星(2020/05/05)

2020-05-05 04:59:06 | 惑星

昨夜、月を撮影した後、ベランダにセットアップした機材をそのまま片付けずにしておき、
未明に高度を上げてきた2惑星を撮影。


【木星 2020.5.5 3時台前半】


【土星 2020.5.5 3時台後半】
 ※共通撮影データ
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約2分間のキャプチャー動画から約1500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

北極星が見えない状況でも赤道儀架台の極軸を合わせる方法に少しだけ慣れて、時短化ができました。
一昨日よりもシンチレーション(大気による像の揺らぎ)が大きかったようで、解像感がどうもイマイチ。
土星は暗くて、カメラのGainを上げざるを得ない状況で、なんかノイジーな仕上がりになってしまいました。
カッシーニの空隙(環に見られる黒いスジ)が全周つながったイメージになってないのが何より不満です。
過去の自己ベストには程遠いなぁ・・・


今年初撮影の木星(2020/05/03)

2020-05-03 07:00:38 | 惑星

ゴールデンウィークは外出自粛でStay home継続中のため、☆撮り遠征も我慢を強いられてる状況ですが、
惑星撮影なら自宅からでもできそうな気がして、ベランダに機材をセットアップして撮ってみました。


【木星 2020 5.3未明】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀, 約2分間のキャプチャー動画から約1000コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

今年初めての惑星撮影は、やっぱり木星からスタートです。ベランダからの撮影は自身初トライでした。
ウチからの眺望は南南西中心で、惑星はしっかり見えるんですが、北極星は絶対に見えない状況のため、
赤道儀架台の極軸合わせに手間取り、結局夜明け近くの撮影になってしまいました。
薄雲があった上にシンチレーション(大気による像の揺らぎ)も大きめで、踏んだり蹴ったりな状態でしたが、
思ったより模様が描出できた感じ。ちなみに、木星面にある黒いスポットは、木星本体の右に写っている
四大衛星の1つ「イオ」による影で、偶然そういう時間帯に出くわしたのでした。


天王星は碧かった

2019-11-18 00:07:55 | 惑星

今年は個人的に惑星撮影があまりできないまま、木星と土星の観測シーズンが過ぎてしまいました。
このまま終わるのもちょっと寂しいと思って、まだ観測好期中の天王星を試しに撮ってみました。

【天王星 2019/11/16深夜】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,Gain 410,50ミリ秒/フレーム,キャプチャー動画から2500コマの良像スタック

天王星の撮影は個人的に初挑戦でした。明るさは5.7等と、ファインダーを使ったマニュアル導入が
難しそうだったんで、自動導入で写野に入れました。視直径は3.7秒と小さく、木星の1/12程度です。
自分の機材で面積体に写せるのか気掛かりでしたが、一応、碧い円盤状の姿として捉えることに成功。
まあ、模様なんぞは写せるはずもなく、フォトジェニックな対象とは言い難いですネ。
海王星にもチャレンジしたいところですが、光度7.8等/視直径2.4秒と、さらにハードルが高いんで、
ヤル気を出せるかどうか微妙です。