Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
3/24 土星の環が消失(見掛け上)

8/2の木星と土星

2019-08-04 12:30:00 | 惑星

7月は晴れる日がほとんど無く、オーバーホールから戻って来た長焦点望遠鏡(タカハシμ-180)の
パフォーマンスチェックがまともにできないままとなっていました。
7月29日に梅雨明け発表があったものの、このところ何かと忙しくて出撃できず、
金曜日に近場でようやく惑星を試写することができました。
まずはもう旬が過ぎてしまった感のある木星から撮影↓
木星_20190802_2500f_Drizzle15.jpg

【木星 2019 8.2夜】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=30,約3分間のキャプチャー動画から約1500コマの良像スタック(Drizzle処理あり)

気流は決して良いとは言えない状況でしたが、割と細かいところまで描出できている感じです。
先月まで借りていた望遠鏡(ビクセンVC200L)と比べると、やっぱり使い慣れているせいもあって、
ファインダーを使った天体導入やフォーカス調整がやりやすく、PCモニターに映し出されてきた
リアルタイム画像で縞模様がしっかり確認できた時にはホッとしました。
ちなみに左端に写っている小さな星は衛星イオで、木星本体にその影が落ちていました。

続いて土星も撮影しました↓
土星_0802_1500fx6_Drizzle15.jpg

【土星 2019 8.2夜】
 機材は同じ,約5分間のキャプチャー動画から約2500コマの良像スタック×6(Drizzle処理あり)

環にスジ状の偽模様が出てしまってる感じがありますが、カッシーニの空隙が全周にわたって
写っているのが確認できたので、まあヨシとしておきましょう。
ということで、パフォーマンスには問題ないことが把握できました。
ただ、オーバーホール前より良くなった点は実感できませんでした。


6/25の木星

2019-06-26 21:00:00 | 惑星

昨夜は久々に好天となったんで、1か月ぶりに木星を撮影しました↓

木星_20190625_2500f_Drizzle15.jpg
【木星 2019/06/25】
 口径20cm反射望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=23,Gain210,30fps,約3分のキャプチャー動画から2500コマの良像をコンポジット

個人所有の口径18cmの長焦点望遠鏡がオーバーホール中で、まだ戻ってきてないため、
引き続き借り物の鏡筒で撮ってますが、どうやら惑星撮影には若干不向きな感じがしてきてます。
でも、致し方なしですね。気流の状態も良いとは言えない状況でシンチレーションは割と大きく、
模様の描出はどうもイマイチ。大赤斑が前面に見えてる状況だったんですけどねぇ。
ちなみに右端の2つの星は衛星イオとエウロパです。

なお、windy.comによると、撮影時間帯における地表からの高度ごとの風の状況は次のようでした。
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13.5km:W  32m/s  5500m:NW 9m/s  900m:SW 5m/s
11.7km:W  33m/s  4200m:NW 9m/s  750m:SW 5m/s
   10km:NW27m/s  3000m:W   4m/s  600m:SW 5m/s
 9000m:NW24m/s  2000m:SW 3m/s  100m:S    3m/s
 7000m:NW23m/s  1500m:SW 3m/s      地表:S    1m/s
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my鏡筒の帰還が待ち遠しいなぁ・・・


5/26の木星と土星

2019-05-27 00:45:00 | 惑星

週末は夜も好天に恵まれたんで、惑星撮影に勤しんでました。
まずは約1か月ぶりの木星撮り↓
木星_20190526_2500f_Drizzle15.jpg

【木星 2019/05/26未明】
 口径20cm反射望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=23,Gain210,30fps,約3分のキャプチャー動画から2500コマの良像をコンポジット

機材をセットアップした直後の0時頃は、像の揺らぎが酷かったんですが、
時間が経つにつれて安定していって、1時を過ぎると模様がそこそこ見えるようになりました。
先月撮った画像よりはマシですけどね、まだまだ不満の残る画像です。


その後、土星も撮ってみました↓
土星_20190526_2500f_Drizzle15.jpg

【土星 2019/05/26未明】
 口径20cm反射望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=23,Gain300,30fps,約3分のキャプチャー動画から2500コマの良像をコンポジット

環の中のカッシーニの空隙がなんとか全周に渡って確認できますが、解像感はイマイチ・・・
ちなみに撮影時間帯の風の状況をwindy.comでチェックしたら次のようでした。
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13.5km:NW 4.0m/s  5500m:N   2.0m/s  900m:SW 1.0m/s
11.7km:N  25.0m/s    4200m:NE 7.0m/s  750m:NW 1.0m/s
   10km:N  20.0m/s  3000m:NE 6.0m/s  600m:NW 2.0m/s
 9000m:N  12.0m/s  2000m:SE 2.0m/s  100m:NW 3.0m/s
 7000m:N    6.0m/s  1500m:SE 2.0m/s    地表:W   2.0m/s
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割と穏やかだったみたいで、もう少し細部を捉えられたはずですね。こりゃスキルの問題かな?
今後はシンチレーションがさらに小さくなっていくと思われますが、
梅雨に入ると晴れる日が少なくなるんで、撮影チャンスは限られそうです。


今年初の木星撮影

2019-04-23 12:00:00 | 惑星

先日、滝知山園地にて熱海の花火を撮影した後、市内某海岸の無料駐車場まで降りて、
日付が変った頃から惑星撮影機材をセットアップし、未明に撮ったのがコレ↓
木星_20190421_2500f_ap21_Drizzle15.jpg

【木星 2019 4.21未明】
 口径20cm反射望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=23,約3分のキャプチャー動画から2500コマの良像をコンポジット

借用中の20cm反射鏡筒を使って、今年初の惑星撮影となりました。
季節的にまだ気流が十分に安定してないせいか像の揺らぎが大きくて、
残念ながら低レベルのイメージしか得られませんでしたが、
しばらく遠ざかってた惑星撮影の勘を取り戻すためのリハビリにはなりました。
実は昨年まで惑星撮影に活躍してきた口径18cm反射鏡筒は入手から十数年が経ち、
主鏡が劣化してきた可能性があるため、メーカーに送ってオーバーホール中になってます。
完了予定は梅雨明け頃と言われてるので、それまでは借り物鏡筒で頑張ってみたいと思います。


そろそろ木星は撮り納め?

2018-08-31 23:25:00 | 惑星

木星はまだ夕方の西空に見られますが、薄明終了後は高度も低くなり、
条件良く撮影するのが難しくなってきました。
先日、火星の撮影前に木星にも望遠鏡を向けてみましたが、低空のせいか像が安定せず、
結局撮影を断念したのでした。もう今年中に撮影することはなさそうです。
ということで、これまでを振り返り、個人的な今シーズンベストとなった動画を紹介↓


6月4日に撮影したものです。静止画は既に記事で紹介済みですが、動画は未公開でした。
来シーズンはこれよりイイ結果を出せるかな?


8/26夜の火星

2018-08-28 20:50:00 | 惑星

日曜日の晩に撮影した火星がこちら↓

火星_20180826.jpg

【火星 2018/08/26夜】
 口径18cm望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=30,3分間のキャプチャー動画から約4500コマの良像スタック

空の透明度はまずまずだったものの、気流の状態は良くなかったようで、像の揺らぎは大きく、
細かな模様までは写ってません。地球最接近からもうすぐ1か月になりますので、右端(東側)が
若干欠け気味になっており、火星観測シーズンも後半戦を迎えたことを感じます。
さて、この夜の風の状況はwindy.comによると次のようでした。
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13.5km:W  12.7m/s  5500m:W 11.0m/s  900m:NE  1.9m/s
11.7km:NW14.3m/s  4200m:W 10.9m/s  750m:N    2.6m/s
   10km:SW  7.0m/s  3000m:W 10.2m/s  600m:N    3.3m/s
 9000m:W    9.5m/s  2000m:W   6.1m/s  100m:N    3.4m/s
 7000m:W  12.2m/s  1500m:SW 1.0m/s  地表:NW 1.6m/s
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風速値は高度2000m以下は低めでしたが、3000m以上は少し高めでした。
低層から高層まで風が落ち着く日っていうのは、なかなかないものですねぇ。


8/21夜の火星

2018-08-24 22:35:00 | 惑星

火曜日の晩、久しぶりに火星を撮影しました↓
火星_20180821.jpg

【火星 2018/08/21夜】
 口径18cm望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=30,1分間のキャプチャー動画から約2050コマの良像スタック×5コンポジット

地球最接近は過ぎましたが、まだまだ観測好期が続いてます。
砂嵐はだいぶ落ち着いてきたのか、上の写真上でてっぺんに写る南極冠は白さが際立つようになり、
中央部では細かな暗色模様も写るようになってきました。
今後は視直径が徐々に小さくなっていきますが、天候に恵まれた夜は極力撮影したいものです。
さて、この夜の風の状況はwindy.comによると次のようでした。

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13.5km:W  8.1m/s  5500m:S    6.8m/s  900m:SW 3.4m/s
11.7km:W  8.3m/s  4200m:S    7.0m/s  750m:SW 3.4m/s
   10km:W  5.5m/s  3000m:S  10.1m/s  600m:SW 3.5m/s
9000m:SW 9.2m/s  2000m:SW 7.5m/s  100m:SW 3.4m/s
7000m:SW 6.9m/s  1500m:S    5.1m/s    地表:SW 1.9m/s
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2000~3000mの風速値が若干高めですが、像の揺らぎは割と少なめでした。


大接近の夜の火星

2018-08-01 20:05:00 | 惑星

昨日はニュースでもしきりに取り上げられていた火星大接近の日でした。
熱海の花火を撮影した後、天気も良かったので、その場で撮影しようかと思ったものの、
南の視界が悪かったので伊東まで足を延ばし、某ダムの駐車場にて火星を撮りました↓
火星_20180801未明.jpg

【火星 2018/08/01未明】
 口径18cm望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=30,約2分間のキャプチャー動画から約2450コマの良像スタック×6コンポジット

相変わらず砂嵐の影響で表面の模様を捉え難い状況が続いてます。
気流も安定していないのか、動画上での火星像は輪郭が揺らめいて落ち着きませんでした。
そのせいか、上のとおり解像感の乏しい画像しか得られず撃沈。
で、この夜の風の状況をwindy.comで調べると・・・
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13.5km:W   2.9m/s    5500m:W   3.9m/s    900m:W  2.3m/s
11.7km:SW 4.6m/s    4200m:SW 4.3m/s    750m:W  2.0m/s
   10km:W   3.2m/s    3000m:W   4.0m/s    600m:W  2.5m/s
 9000m:S    2.9m/s    2000m:W   2.6m/s    100m:W  2.5m/s
 7000m:SW 3.7m/s    1500m:W   2.6m/s      地表:W  2.4m/s
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各高度とも弱くて像が安定しそうなレベルなんですけどねぇ。地形的に悪い場所だったのかなぁ。


7/23夜の火星

2018-07-25 12:00:00 | 惑星

月曜日の晩、久々に火星を撮影しました↓
火星_20180723_22_51_10.jpg

【火星 2018/07/23夜】
 口径18cm望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=30,約2分間のキャプチャー動画から約4070コマの良像スタック×8コンポジット

地球最接近の約1週間前ということで、視直径は月初めに比べて一段と大きくなってます。
問題の砂嵐は少しずつ弱まってきているようですが、眼視だと模様が依然として見辛いです。
火星で最も濃い暗色模様である大シルチスが左下に捉えられてますが、本来の写りではないです。
まぁ、ひと頃より確認しやすくはなってきているでしょうか。1週間後はどうなってますかねぇ。

さて、この夜の風の状況はwindy.comによると次のようでした。
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13.5km:NW10.7m/s    5500m:N    8.6m/s    900m:NW 5.9m/s
11.7km:W  15.8m/s    4200m:N    9.2m/s    750m:NW 5.7m/s
   10km:NW12.5m/s    3000m:NW 7.2m/s    600m:N    4.8m/s
 9000m:NW11.6m/s    2000m:NW 7.2m/s    100m:N    4.8m/s
 7000m:NW  9.4m/s    1500m:NW 2.0m/s      地表:NW 2.2m/s
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概ね弱い感じですけど、実際には像が結構あばれてました。


7/1夜の木星&土星

2018-07-05 20:00:00 | 惑星

日曜日の夜に撮影した木星がこちら↓
木星_20180701_21_16_13.jpg

【木星 2018/07/01夜】
 口径18cm望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=30,約2分間のキャプチャー動画から約4300コマの良像スタック

この日のシーイングはまずまずでした。木星は日没後、薄明が残る時間帯にもう真南より西に
位置するようになってきましたので、今期の観測シーズンも終盤って感じです。
撮影時に中赤斑が中央付近に来ているところでした。この木星面は6/2撮影時とほぼ同じですが、
その時と比べると中赤斑とその上にある白斑の相対的な位置が変わっているのが分かります。
また、左端には大赤斑が少しだけ写っていて、中赤斑との距離が徐々に短くなってきてます。
いずれ大赤斑の上に中赤斑が並ぶ日が来るんでしょうけど、来年以降の現象になるかな?

木星の撮影後に土星も狙ってみました↓
土星_20180701_8compo.jpg

【土星 2018/07/01夜】
 口径18cm望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),
 合成F値=30,約2分間のキャプチャー動画から約2150コマの良像スタック×8コンポジット

前回の6/3撮影と同等のクオリティでした。もっと気流が安定して像の揺らぎが治まらなければ、
この先の自己ベスト更新は難しいかもしれません。
ちなみに土星は6/27に衝(太陽と正反対の方向に位置すること)を迎え、観測好期になってます。
この後、昇ってくる時間が日毎に早まり、今月末には21時台に真南に見えるようになります。

さて、windy.comによる撮影時間帯の風の状況は次のとおり。

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13.5km:SE 7.9m/s    5500m:E   9.0m/s    900m:E   5.2m/s
11.7km:S 12.0m/s    4200m:E   8.7m/s    750m:E   5.6m/s
   10km:S   9.2m/s    3000m:SE 6.1m/s    600m:E   6.6m/s
 9000m:SE 7.4m/s    2000m:SE 6.5m/s    100m:SE 5.5m/s
 7000m:SE 6.2m/s    1500m:SE 5.3m/s       地表:SE 5.4m/s
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未明の火星撮影時と比べて全体的に風は弱めだったかも。
梅雨明け以来、強風が吹き荒れることが多いんですけど、この2晩は比較的穏やかだったようです。