残念ながらアトラス彗星には期待できなくなりましたが、つい先日発見されたスワン彗星が明るくなりそうだ
という情報が先週あたりから出回り始めました。代役ということでもないんでしょうが、気になりますねぇ。
現在この彗星は南天の星座である「ちょうこくしつ座」に位置しており、日本からはほぼ観測不能な状況ですが、
光度は7等台に達している模様で、南半球では既に小型双眼鏡で見えるレベルになっていると思われます。
これから急速に北上してきますが、日本から観測可能になるのはゴールデンウイーク明け以降とみられます。
ただし、見えるとしても明け方の北東天の超低空で、姿を現したらすぐに空が白んできてしまうような状況で
観測条件はあまり良くありません。5/17の明け方3時過ぎにおけるシミュレーションはこんな感じ。
(AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション)
彗星の尾の実長を0.1AU(AUは「天文単位」で、1AUは太陽-地球間の平均距離)とした場合の見え方を示し、
東の方向が開けた東日本某所における地形シルエットを入れてあります。彗星の背景星座は「さんかく座」。
四角枠は135mm望遠レンズ+フルサイズデジカメの画角に相当します。彗星の光度は4等台の予想になりましたが、
彗星の振る舞いは何しろ水物なので、これより明るくなるかもしれないし、暗くなるかもしれません。
被写体としては、こんな風になってくれると嬉しいなぁ・・・
ブラッドフィールド彗星(C/2004 F4) ※2004年4月24日撮影
それよりも何よりも、5月上旬には新型コロナウイルス感染問題が収まってくれることを切に願ってます。