Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
1/18宵 土星と金星が接近

火星(2020/10/25)

2020-10-28 22:50:40 | 惑星

日曜日の夜に晴れたので、6日ぶりに火星を撮影。


【火星 2020/10/25 23時台】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 約1分間のキャプチャー動画から1250フレームをAS!2にてスタック×6セット,
 Registax6でwavelet処理,タカハシEM-200Temma2M赤道儀 ※上が南

最も濃い暗色模様の大シルチス(中央から下に伸びた部分)が真正面に来る時間帯を狙って撮影しました。
ようやく待望の面に出逢えたって感じ。大シルチスの上にはヘラス盆地っていう巨大クレーターがあり、
通常そこは明るくて河童の頭みたいに写るんですが、何故か少し黒ずんだ感じになってます。
なお、相変わらず気流の状態が悪いのか、像の揺らぎが激しかったんで、25%のスタック枚数に抑えました。

火星は少しずつ遠ざかりつつあり、見掛け上のサイズは徐々に小さくなってきてます。
正中時刻は早まってくるんで、深夜の撮影からは解放されそうです。


秋の夜長にほうき星パパラッチ(2) C/2020 S3 (Erasmus)

2020-10-28 00:09:42 | ほうき星

日曜日の未明、2番目に狙ったのはこの彗星。


【エラスムス彗星(C/2020 S3)10/25】
 キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO3200,ASTRO LPR Type2フィルター使用,
 総露出時間40分(2分×20コマ,メトカーフコンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり

この彗星は先月中旬に発見されたばかり。光度は約10等。口径5cmの双眼鏡では確認できませんでした。
写真では小さいながら集光の強いイメージですが、顕著な尾は写ってません。
軌道計算の結果、12月中旬に太陽へ接近して6等台まで明るくなると予想されてますが、
その前後の時期には地球との位置関係上、残念ながら太陽に近過ぎて観測不能となります。
なので、観測に適した時期は来月下旬までとなる見込みです。
近日点距離(太陽最接近時の隔たり)は約0.4AU(AUは天文単位のことで、太陽-地球間の平均距離が1です)
ということなので、水星の公転軌道の少し外側まで到達することが分かってます。
彗星核はあまり大きくなさそうなので、太陽熱に炙られて分裂/崩壊する可能性も考えられますが、
何とか生き延びて、こんな風に大化けしてくれると嬉しいなぁ。


AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション(11/27明け方5:10)
※四角枠はフルサイズデジカメ+200mm望遠レンズの写野で、背景はうみへび座の星々です。

肉眼で見えるようになる可能性は低いと思うんですけど、毎度のことながら彗星の振舞いは水物なので、
上振れ方向への大ハズレに期待したいです。