先月29日に拙ブログで取り上げた新彗星は「アトラス彗星(C/2024 S1)」という名で
登録され、その軌道からやはりクロイツ群と呼ばれるサングレーザー(太陽をかすめる
彗星)の一員であることが判明しました。近日点通過(太陽最接近)は今月28日の予定で
彗星本体が大きければ大彗星になる可能性があると指摘されています。
現在、明け方の東南東の空に見えるとのことで、今朝4時台に撮影してみました。
得られた画像がコレです。
【アトラス彗星(C/2024 S1)10/10】
キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,STARRY NIGHTフィルター,1.6倍クロップ,
総露出時間10分(2分×5フレーム,加算メトカーフコンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,新潟県南魚沼市にて
中央の緑色をした淡い光芒が彗星で、西(右)の方向にごく短い尾が伸びている感じ。
但し、頭部は芯の無いイメージで、この状態から大彗星へと成長していくようには
全く思えない姿です。大きな望遠鏡による最新の写真観測によると、彗星核が分裂
して断片化している可能性が示唆されるとの話が出てきています。気になる光度は
12~13等級程度で停滞している印象で、明るくなってこないことも気掛かりです。
まだ行く末がはっきりしませんが、彗星本体が元々小さくて断片化が極度に進めば、
同じ名前で4年半前に観測されたC/2019 Y4のように輝きを失って期待外れに終わる
ことも考えられます。今は時々刻々と太陽へ向かって突き進んでいて、地上からの
観測はもうすぐ困難になる見込みですが、紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)と同様に
太陽観測機SOHOのLASCO C3の写野内に入ってきた際に元気な姿を見せて欲しいです。
その後も生き残ってくれれば、11月初旬に地上からの観測が可能になって明け方の
東天で長い尾を引いた姿を見せてくれるはずですけど、どうなりますかねぇ・・・
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