イクの早すぎ

公園を一回りして、そろそろ出ようとしていたときのこと。

急に肩の荷が軽くなり、背後でドサッという音がしました。

何のことか分からずに振り向くと、無残にも路上にカメラバッグが横たわっていました。

バッグのショルダーベルトが切れて、固いアスファルトの路面に落ちていたのです。

お気に入りのカメラバッグなのに。買ったばかりなのに。

そう言えば、ショルダーベルトが飴 (あめ) のように伸びた感覚がありました。

慌ててバッグを拾い上げ、ほこりを払い、カメラを取り出して動作を確認します。入門機だけど、これでも結構な値段したんだよ。

レンズが割れた形跡は……なし。ズームもスムーズ。電源も入る。オートフォーカスは? 目の前の植物にカメラを向けてシャッターボタンを半押し。ウィ、ウィーとモーターが動いて合焦。そのままボタンを押し込む。シャッターも切れる。

カメラは壊れていないようです。お手製カメラポーチも意外と頼もしい。

続いて携帯を引っ張り出して……うん、壊れてない。ガラスフィルターも割れてない。

ようやくホッと一息つくことができました。

このバッグは新しくカメラバッグとして買ったものです。まだ2回しか使っていないのに壊れるとは考えてもいませんでした。

帰宅後に、大慌てでバッグを修理屋さんに持ち込みました。カメラバッグがないと撮影に出られませんから。

ショルダーベルトの修理費は、値引きしてもらって1260円。このバッグは定価の半額で売られていた掘り出し物ですが、思わぬ追加費用がかかってしまいました。何だか損した気分。

一眼レフが入る大きさでデザインもおしゃれなバッグはそう多くないので、たとえこのバッグが定価で売られていたとしても迷わず買います。それでも、たった2日でイっちゃうと、ちょっとね。