●「児童相談所の怖い話」(内海 聡 著、三五館)
児童相談所の職員が、虐待の通報を受けて子供を「保護」する。しかし、実際に虐待されていたかどうかの調査はされない。その後の裁判で、通報の内容が虚偽であったことが明らかになる。それでも児童相談所は子供を家庭に戻そうとしない。子供との面会はおろか手紙のやり取りも禁止されて5年。
裁判所の決定による証拠保全にあたって、児童相談所は8ヶ月分の証拠を提出しない。その後も理由をつけて証拠を開示しない。その8ヶ月間に児童相談所や保護施設の中で何が行われたか、隠蔽され続けている。
こんなことが本当に日本で起きているとは信じられません。信じられませんが、裁判まで行われているということは、本当なのでしょう。恐ろしい世の中です。
この本は大きな社会問題を提起する重要な1冊です。ただし、かなり感情的な文章が続きます。事件に関する客観的事実と、養育論・教育論 (体罰に関する記述) などの主観的記述が入り混じっています。主観と客観を明確に切り分けながら読む必要があります。
ちなみに、この本を手にしたきっかけは、先日読んだ『つくられる病 ― 過剰医療社会と「正常病」』(井上 芳保 著、ちくま新書) の本文で紹介されていたこと。こちらでは、精神病院への入院を廃止したイタリアの事例が紹介されています。併せてどうぞ。
児童相談所の職員が、虐待の通報を受けて子供を「保護」する。しかし、実際に虐待されていたかどうかの調査はされない。その後の裁判で、通報の内容が虚偽であったことが明らかになる。それでも児童相談所は子供を家庭に戻そうとしない。子供との面会はおろか手紙のやり取りも禁止されて5年。
裁判所の決定による証拠保全にあたって、児童相談所は8ヶ月分の証拠を提出しない。その後も理由をつけて証拠を開示しない。その8ヶ月間に児童相談所や保護施設の中で何が行われたか、隠蔽され続けている。
こんなことが本当に日本で起きているとは信じられません。信じられませんが、裁判まで行われているということは、本当なのでしょう。恐ろしい世の中です。
この本は大きな社会問題を提起する重要な1冊です。ただし、かなり感情的な文章が続きます。事件に関する客観的事実と、養育論・教育論 (体罰に関する記述) などの主観的記述が入り混じっています。主観と客観を明確に切り分けながら読む必要があります。
ちなみに、この本を手にしたきっかけは、先日読んだ『つくられる病 ― 過剰医療社会と「正常病」』(井上 芳保 著、ちくま新書) の本文で紹介されていたこと。こちらでは、精神病院への入院を廃止したイタリアの事例が紹介されています。併せてどうぞ。