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みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

略してみちゃばこ。泣いたり笑ったり

ひとつの氷塊

2012年12月10日 22時03分35秒 | 日常のあれこれ
ジャリジャリジャリ……

目覚めに耳にした音は、何かを踏み潰すような、ざらついた音でした。家の前の道を車がゆっくりと通っていったようです。タイヤがこんな音を立てているということは、雪が積もったのでしょう。

静かです。

今日ばかりは、通りを行き交う車の騒音も聞こえてきません。常に動き続けて止まることを知らない人間にたまには立ち止まりなさいと言わんばかりに、年に何回か雪が降ります。次から次へと降りてくる白い天使たち。天使たちは、羽衣をひるがえして地表に降りた瞬間、白い素材へと変貌し、ひと足先に素材になっていた仲間とともに音という音を凍 (い) て込みます。気がつけば、キーンと響くはずの耳鳴りさえも、ガラス窓を隔てて吸い取られていました。

街が巨大なひとつの氷塊になっていました。

貴重な貴重な、音のない時間。積もった雪が解けると騒音が一斉に噴き出すのでしょうけど。



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