みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

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文字の誘惑

2011年12月11日 23時05分10秒 | お仕事・学び
漢和辞典を引き引き本を読んでいます。

漢和辞典を引いていると、高校生の頃、常用漢字を勉強していたことを思い出します。

学校で、常用漢字すべての読み書きをマスターするように課題が出されました。春に教科書と一緒に買った常用漢字のテキストに従って各自で学習し、所定の日にテストがあります。テキストには、それぞれの漢字の読みの説明と、簡単な練習問題が載っていました。

生徒によっては、休み時間に鬼のように書き取りをしている子もいましたが、私は学校では絶対に漢字の勉強をしませんでした。

と言うより、学校で漢字の勉強をすること自体に無理がありました。

私は、知らない漢字を勉強するにあたって、必ず1文字ずつ漢和辞典で調べながら勉強していました。漢字には、1文字ごとに成り立ちと意味があります。漢字を覚えるときには、成り立ちや意味にも注意を向けると、勉強の成果が上がりやすくなります。成り立ちや意味を把握すると、ほとんどの漢字は1回ノートに書くだけで覚えられました。勉強のために分厚い漢和辞典などが欠かせなかったので、学校で漢字を勉強することができず、もっぱら家で勉強していました。

大人になってからも、漢和辞典を開くと、当時のことを思い出します。もちろん今でも、漢字の成り立ちや意味を意識することに変わりはありません。

辞書には、漢字の字形の変遷が載っており、かつて亀の甲羅や獣の骨に刻まれた甲骨文から金文、篆文 (てんぶん) まで、時代とともに字形が変化していく過程が分かります。

古代の人たちは、自分の頭の中にある形のない考えを何とか書き表そうと、苦心して文字を刻んだのでしょう。中には、表現に苦労したものもあったはずです。

そんなことに思いをはせていると、自分も象形文字を書きたくなってきます。

自分で考え出した、自分だけの象形文字。

もちろん、ほかの人が読もうとしても苦労するでしょう。象形文字ですから、字形は煩雑です。独自文字での表記をある程度続けて文字が記号として安定してくるまで、実体のないもの、例えば抽象的な概念や助詞、助動詞などは表記できないでしょう。助詞や助動詞が明記されていない象形文字の羅列を読んで意味をくみ取るのは、謎解きに似ています。書いた本人でも、時間が経つと読み取りにくくなるかも知れません。

そんな原始的で不便極まりない象形文字ですが、自分で考えて表現することを考えると、わくわくします。

象形文字、書きたいなぁ。

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