他行利用授業料

お金を下ろそうと、近所の地方銀行のATMへ。

この地銀は、地元の銀行4行が提携していて、ATMの他行利用手数料がかかりません。他行利用手数料は1回105円と小額ですが、バカになりません。つまらない手数料は払わないようにしています。

まずは地銀へ。悪いことに、おばちゃんが長時間にわたって1台のATMを使い続けています。どうやら何件も振り込みをしているようです。ATMは2台しかなく、そのおばちゃんのせいで、ATMコーナーは人があふれんばかり。このATMが人でいっぱいになるところを初めて見ました。次の用事も控えているので早く終わらせたいのですが、なかなか順番が回ってきません。

長い間待って、ようやく私の番が回ってきました。

手早くATMにキャッシュカードを入れて、暗証番号と金額を入力します。

画面に、取引後の残高として結構な金額が表示されました。

あれ? この口座にこんなに残高があったかな?

ひょっとすると、過去に入金したことを忘れているのかも知れません。

勝手に納得して、そのまま現金を引き出しました。

あれ? 手数料が105円引かれてる。

ATMから出てきた明細票には、手数料105円とはっきり書かれていました。

どういうこと?

地銀どうしが提携していて、他行利用手数料はかからないはずです。それに、残高も変です。こんなに残高が多いはずはありません。残高と引き出し額から逆算すると……

やっちゃった！

ようやく事情が飲み込めました。ATMに入れたカードは、よく似た色の別の信用金庫のカードでした。

105円損した！

もったいない。コンビニでペットボトルのお茶を買うのさえためらう私が、不注意から105円もの手数料を払ってしまいました。

ごく初歩的なミスです。きっと、ATMで長時間待たされている間に、次の用事までの時間を気にするあまり、心にあせりが生じていたのでしょう。

せいては事をし損じる。

平常心を保っていないととんだ間違いを犯すということを、105円で教えられました。