早めに列車に乗り込んだものの、車内はガラガラ。私は1両目に乗り込みましたが、この車両にはまだ誰も乗ってきません。これだけ座席が空いていると、4泊5日の大荷物を持っている私としては助かります。
線路わきには、いろんな草木が植えられています。オレンジ色や黄色のかわいい花も咲いています。駅舎の横にはじょうろなどの園芸用具が置かれ、植物がかわいがられている様子がうかがえます。そのおかげでしょうか、駅の雰囲気も柔らかく穏やかになっています。
車掌のダミ声が車内に降り積もった感傷を引き裂き、ドアが低い音を立てて鳴門市街の空気から私を切り離しました。
ガタン
体を後ろに引っ張る衝撃とともに、オレンジ色の花がゆっくりと後ろに流れ始めました。
鳴門ともお別れね。
初めて鳴門を訪れた私をコインロッカーに案内して、詳しいパンフレットをくれた架橋記念館のおじさん。
鳴門の絶景ポイントを教えてくれた市バスの運転手さん。
携帯のカメラで時刻表を撮影していた私を見て、小型の時刻表を差し出してくれた駅員さん。
和食のお店を教えてくれたホテルのフロントさん。
みんなありがと。鳴門が大好きになったよ。
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一箇所に2泊する滞在重視の旅行にしたので、4泊5日の荷物とは言っても実際に持ち歩く時間は短いんです。
旅行先の土地の名前を忘れたりはしませんよ。鳴門です、鳴門。な・る・と、ハイ、な・る・と♪ 鳴門だよ、鳴門だってば。忘れちゃいけない鳴門だよ…… (眠、すやすや)
> ジャンバルジャンさん
そうなんです、車掌さんのアナウンスは聞き取るのが難しいんです。あの節回しは先輩車掌から新人へ代々秘伝の術として伝えられているのかも知れません。日本の伝統というものは概して聞き取りにくいのでしょう。能や歌舞伎の言い回しも慣れないと聞き取れませんし。