みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

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初出社はあっけなく

2009年05月25日 22時59分06秒 | 性同一性障害 (GID)
悪夢に起こされましたが、遅刻せずに出社できました。定刻より20分以上早く着いてしまう始末。携帯を引っ張り出して「これから初出社」のメールを友達に送り、いざ出社。

まずは各種同意書に署名・捺印 (なついん)。その後、取り扱い商品の説明など、研修に入りました。

初日は契約と研修であっけなく終わりました。

本当にあっけなく終わりました。

今まで不安がっていたのは何だったのでしょうか。

普通の人は、普通に求人情報を見て、普通に応募して、普通に履歴書を書いて、普通に面接を受けて、普通に仕事に就きます。

普通の人が普通にすることは、私には無理だと思っていました。

しかし今回、私は普通に求人情報を見て、普通に応募して、普通に面接の日を決めて、普通に履歴書を書いて、普通に面接を受けて、普通に仕事に就くことができました。

普通の女性の就職活動とまったく同じ手順を踏んで就職できました

できたじゃん。

できないと思って道を閉ざしていたのは私自身だったのでしょうか。

かつて、求人広告に対して問い合わせの電話をかけるのにも迷いに迷っていたことが、今の私には信じられません。

それほどあっけなく事が進みました。

私はもともと男の子の体で生まれましたが、現在は女性として生活しています。女性として生活し始めて以来、世間との摩擦がたびたび発生しました。普段は何事もなく生活していても、名前を呼ばれるなど、何かの拍子に元の性別が知られるたびに、冷たい視線にさらされたり、好奇の対象として冷やかされたりしてきました。次第に自分に自信をもてなくなり、人と接するのを避けるようになりました。私には、普通の女性が普通に送る社会生活なんて無理だと思っていました。

自分に自信を持てない私に対して、友達は何度も言いました。
「普通に就職できるよ。もっと自信を持って」
そう言われても、過去の記憶を振りほどくのは容易ではありませんでした。今でも十分に自信が持てているとは言えません。就職できた今でも戸惑いがあります。
「性別を移行したこの私が女性として就職していいの?」

そんな私の内心の不安を知ってか知らずか、職場の人たちは私のことを普通に女性として迎え入れてくれています。

周囲の人が普通に接してくれる時間を少しずつ少しずつ積み重ねて、少しずつ少しずつ自信がついてきました。心の準備より行動を先行させましたが、心も徐々についてきているようです。給料の安い仕事ですが、もう楽しくて楽しくて。

普通に私を迎え入れてくれた職場の人たちに、感謝の気持ちが絶えません。

友達も医師も看護師さんも、社会に出るのが怖くて怖くて仕方がない私を何度となく励まし、ときには温かく見守ってくれました。

みんな、ありがとう。

人に傷つけられもすれば、人に救われもするんだね。



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