『出産直前に感染確認』『出産後に重症化』17日間わが子を抱っこできなかった女性
2021/08/31 18:12
千葉県柏市で新型コロナウイルスに罹患した妊婦が、入院先が見つからず、自宅で出産し、その後赤ちゃんが亡くなった事例がありました。今回、出産予定日の1週間前に感染がわかり、その後重症化した大阪の女性を取材しました。
大阪府内に住む女性(40)は、今年4月に39歳で男の子を出産しました。しかし、思い描いていた出産ではありませんでした。
(女性)
「(子どもを)出産後も抱っこできないし、顔も見られないかもしれないと言われて。実際、生まれた瞬間も顔も見られずに、子どもは違う部屋に連れていかれて」
予定日の1週間前に40℃の発熱があり、出産予定だった病院を受診。検査の結果、新型コロナウイルスに感染していることがわかり、その日のうちに帝王切開で出産しました。
(女性)
「消毒とか手洗いとかマスクもちゃんとして感染対策していたので、私はならないだろうと思っていたので、まさかと思って」
しかし、出産後、コロナの症状は次第に悪化。出産した大阪府和泉市の病院から、人工呼吸器をつけた状態で、重症患者を治療する大阪府吹田市の大阪大学医学部附属病院へ移りました。「目が覚めたら知らない場所にいた」という女性。赤ちゃんとはずっと離れ離れの状態でした。
(女性)
「私自身、電話もできないし、人工呼吸器をつけていたからしゃべることもできなかったんで、赤ちゃんのことも気になるし、いろんなことが不安でした。この子自身がコロナになってないかなとか、全然生まれてから1回も顔見られず抱っこもできなかったんで、寂しかったです」
お母さんが闘病している間、赤ちゃんも2度のPCRを経験。結果は陰性でした。女性が初めてわが子を抱っこしたのは出産から17日後のことでした。
(女性)
「やっと会えたと思って、もしかしたら会えなかった抱っこもできなかったかもしれないと思っていたので」
ただでさえ不安な妊婦たち。その不安を少しでも解消しようとコロナに罹患した妊婦専用の病床を新たに開設した病院があります。大阪府高槻市の大阪医科薬科大学病院では8月25日から専用の病床を6床確保。出産が近い妊婦の受け入れを想定し、分娩室も1室用意しました。
(大阪医科薬科大学病院 産科・生殖医学科科長 藤田大輔医師)
「第4波あたりからコロナの患者さんが増えるとともに妊産婦のコロナの患者さんも増えてきた。通常分娩とは全く次元が違います。医療者にとっても妊婦さんから感染しないようにしないといけないので。ニーズはあると思うので全力でやっていかなあかんなと」
私たちに話をしてくれた女性は、感染者が増えているいま「自分がコロナにかかったらどうすればいいのか、一度確認してみてほしい」と話します。
(女性)
「妊娠してない人以上に気をつけていると思うんですが、いまちゃんと予防しててもかかってしまうし。小さい病院もあると思うので、いま私がかかった時(4月)より感染者も増えていると思うので、こういう場合はどうしたらいいのかとかという確認はちゃんとした方が自分のためにも安心かなと思います」
大阪府内に住む女性(40)は、今年4月に39歳で男の子を出産しました。しかし、思い描いていた出産ではありませんでした。
(女性)
「(子どもを)出産後も抱っこできないし、顔も見られないかもしれないと言われて。実際、生まれた瞬間も顔も見られずに、子どもは違う部屋に連れていかれて」
予定日の1週間前に40℃の発熱があり、出産予定だった病院を受診。検査の結果、新型コロナウイルスに感染していることがわかり、その日のうちに帝王切開で出産しました。
(女性)
「消毒とか手洗いとかマスクもちゃんとして感染対策していたので、私はならないだろうと思っていたので、まさかと思って」
しかし、出産後、コロナの症状は次第に悪化。出産した大阪府和泉市の病院から、人工呼吸器をつけた状態で、重症患者を治療する大阪府吹田市の大阪大学医学部附属病院へ移りました。「目が覚めたら知らない場所にいた」という女性。赤ちゃんとはずっと離れ離れの状態でした。
(女性)
「私自身、電話もできないし、人工呼吸器をつけていたからしゃべることもできなかったんで、赤ちゃんのことも気になるし、いろんなことが不安でした。この子自身がコロナになってないかなとか、全然生まれてから1回も顔見られず抱っこもできなかったんで、寂しかったです」
お母さんが闘病している間、赤ちゃんも2度のPCRを経験。結果は陰性でした。女性が初めてわが子を抱っこしたのは出産から17日後のことでした。
(女性)
「やっと会えたと思って、もしかしたら会えなかった抱っこもできなかったかもしれないと思っていたので」
ただでさえ不安な妊婦たち。その不安を少しでも解消しようとコロナに罹患した妊婦専用の病床を新たに開設した病院があります。大阪府高槻市の大阪医科薬科大学病院では8月25日から専用の病床を6床確保。出産が近い妊婦の受け入れを想定し、分娩室も1室用意しました。
(大阪医科薬科大学病院 産科・生殖医学科科長 藤田大輔医師)
「第4波あたりからコロナの患者さんが増えるとともに妊産婦のコロナの患者さんも増えてきた。通常分娩とは全く次元が違います。医療者にとっても妊婦さんから感染しないようにしないといけないので。ニーズはあると思うので全力でやっていかなあかんなと」
私たちに話をしてくれた女性は、感染者が増えているいま「自分がコロナにかかったらどうすればいいのか、一度確認してみてほしい」と話します。
(女性)
「妊娠してない人以上に気をつけていると思うんですが、いまちゃんと予防しててもかかってしまうし。小さい病院もあると思うので、いま私がかかった時(4月)より感染者も増えていると思うので、こういう場合はどうしたらいいのかとかという確認はちゃんとした方が自分のためにも安心かなと思います」