核融合、技術開発加速で国際競争力確保へ 文科省方針
2021/08/02 11:00
原子核同士を融合させて巨大なエネルギーを取り出す核融合発電について、文部科学省は、核融合炉の製造に必要な特殊合金加工など日本の先進技術の開発を加速し、国際競争力を高める方針を固めた。従来は国際協力に軸足を置いてきたが、欧米も含めた技術開発競争が激しさを増してきたことに対応する。2日午後の有識者会議で取組方針としてまとめる。
核融合は水素などの軽い原子核同士が融合して新しい原子核になる反応で、太陽の光や熱も核融合によって生み出されている。少ない燃料から膨大なエネルギーが生み出せるのが特徴で、石油などを燃やす火力発電と違い、地球温暖化をもたらす二酸化炭素が発生しない。脱炭素社会に向けた次世代のエネルギーとも目されている。