観光ホテルを避難所に 長期化で先行き不安も 熱海土石流
2021/07/07 09:37
(@S[アットエス] by 静岡新聞)
熱海市伊豆山で発生した大規模な土石流への対応で、市は2カ所の観光ホテルを避難所として活用している。ホテルを活用することで市職員を他の業務に振り向けられるほか、コロナ禍の対策や避難所の効率運営が可能になるなど利点は大きい。ただ、現状の対応がいつまで続くかは不透明。避難者は先行きに不安を抱きつつ、避難生活を送っている。
「新型コロナウイルスの流行を考えると、ホテルに移る前の避難所は不安があった。客室を使わせてもらい、本当に助かる」。被災した岸谷地区からニューフジヤホテルに身を寄せた鈴木寛治さん(64)は、市やホテルの配慮に感謝する。
同室の妻(54)は介護職。ホテルを拠点に訪問介護の仕事を再開した。避難生活への不満はないというが、1階が土砂に埋まった自宅が気がかりだ。「家の中を整理したいが、いつ帰宅できるのだろうか。まったく見通しが立たないのがつらい」とこぼした。