ロシア軍が小児病院空爆、がれきの下に子ども=ウクライナ大統領
2022/03/10 03:32
(ロイター)
[リビウ(ウクライナ)/ロンドン 9日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、南部の港湾都市マリウポリの小児病院がロシア軍の空爆によって深刻な被害を受けたと非難した。
死傷者の詳細は明らかにしなかったものの、ツイッターへの投稿で「子どももがれきの下にいる」と述べた。さらに「残虐行為だ。世界はいつまでこの恐怖を無視する共犯者となるのか」と非難し、早急に飛行禁止区域を設定するよう訴えた。
ウクライナの地方政府当局者は、民間人の退避を確実にするために合意された限定的な停戦中に空爆があり、分娩中の女性を含む17人が負傷したと明らかにした。
マリウポリ市当局は病院が爆破されたとし、「大規模な破壊」と説明した。ウクライナ外務省はツイッターに「ロシアがマリウポリの小児病院と産科病院を砲撃した」という見出しと共に、ひどく損傷した病院とみられる映像を投稿した。
ジョンソン英首相は「脆弱で無防備な人間を標的にするほど卑劣なことはない」と非難し、「空爆からの防衛のためにウクライナへの追加支援を検討している。ロシアのプーチン大統領の責任を追求する」と述べた。
ウクライナの情報当局はマリウポリ副市長の情報として、ロシアのウクライナ侵攻が始まってから、マリウポリでは少なくとも1170人の民間人が死亡したと発表した。また、水や電気、ガスなどの供給も絶たれ、市民は雪を溶かして飲み水とする状況に陥っているという。