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がんぼのぶらり紀行

北海道オホーツク遠軽で、昭和時代のお茶の間みたいな食堂 やってる おばちゃんです。

回顧録 ~ 6 初診

2009年11月14日 21時38分38秒 | 徒然
他に数組、外来前で待っていた親子連れなどが次々呼ばれる中、私たちには10数分待っても何もなく、私は待ちきれずまた診察室のカーテン越しに首を突っ込んでまた声をかけた。

私 すみません。アポ無しで来たんですがすぐ見てください! 何かおかしくて、いつもの状態でないんです!

いつもの状態でないから普通は病院へ来るので、言われた看護士さんも困るだろうけど。



看護 受付は済ませましたか? 診察番号は?

私  いいえ、急いできたし何も持たずに来ましたから。

看護 受付の人間が来ますからちょっとお待ち下さい。



早くしてよ!

20分ほど待たされ、その間に彼は「横になりたい」と言い出した。

私  隣、誰も座っていないから横になったらいいよ。


と言ったが、動きがない。横になれない。
N氏の目つきが朦朧としてきた感じに思えた。

不安になった私は緊急外来のカーテン越しに

私  すみません、具合が悪くて横になりたいって言うんですが。

と声を大きくした。

看護  あ、じゃあこちらへ・・・ 歩けますか?

歩けないから大変だって来てるんじゃないか。空気読めよ!

何とか立ち上がり、体を支えて内科受付の横、処置室を通り、点滴室に並ぶ奥のベッドまで歩き、靴を脱がせ横になった。
N  枕が低い・・

私  待って。タオルケット探してくる・・

同じ部屋には10床ばかりのベッドが並んでいる。 向かいにひとり、奥にひとり、点滴を打っていた。
どこかに毛布はないか・・ 部屋をぐるり歩いたが見当たらない。
私 ないなぁ・・ 我慢して?

ここでまたしばらく待たされる。20分くらい経ったのか、数人の看護士さんと先生が来て、簡単な診察をされた。

この先生が、後になって脳外科のK先生とわかる。

先  どうしました~?

N  ・・・ (聞こえてない? 目をつむったまま)

私  左手のしびれがあるといいます。それと、話しかけても何か反応がおかしいんです。
N  ・・・ (目をあけて何か言おうとしているが、私が喋っているので声出せず??)


先生が手を持ち上げて、「はい、このまま手を高くあげてて」
  。。  左手は少しずつ沈んでいく。

先生が 「聞こえますか~??」と耳元で大きな声で言うと
  。。  無言。。 目はあいているが天井を見ているようで焦点があっていない??

先生が「ちょっと痛いですよ~ 感じますか~??」と二の腕をつねる
  。。 反応なし。


先生が、彼の寝ているベッドをはさんで私を見て話し出した。


先  脳の検査をしたほうがいいですね。ご家族の方?


え・・・・・脳?? 何??  軽いパニックを起こした。


私  いえ、仕事の同僚です。すぐ両親に電話します。


先生が点滴室を出て行ったので、そのまま後を追うように玄関へ走り出、携帯からN自宅へ電話を入れる。 
時間を見た。午後6時38分。 
お願い、起きてて、N父さん。

仕事柄、朝が早く(2時~3時には出勤)、夕方6時にはもう寝る人だという。


N父  はい。

私   あ、こんばんは、がんぼです。

N父  あ~はいはい。

私  あの、Nさんが・・ あの、今病院なんですけど、Nさんが様子がおかしいんで病院へ連れてきたんです。
   で、診察してもらったら脳の検査をしたほうがいいって、もしかしたら入院かもって言われて、電話しました。

N父  えぇ~~?? はい。すぐ行きます。

私  K病院の救急外来にいます。お願いします。


・・ というような事を話したと思う。

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