トヨタの新車販売2,200台上乗せ確定

 空前の利益を記録した2008年3月期から一転、大幅な営業赤字に転落するトヨタが国内の販売減を補填するために2,200人の部長級社員が自社の新車を購入する取り組みを始めるとのこと。ただし、会社による強制ではなく部長職の「自発的運動」であると報道されて(は)いる。

 それにしても部長級(部長職)が2,200人って、さすが従業員68,000人の大企業ということだが、計算してみると30人に一人部長がいる計算になるから、まっ、こんなものだろうか。しかしだ、従業員68,000人とはトヨタ自動車株式会社だけの数字であり、連結会社を合計すると約30万人である。連結会社にも30人に一人の部長がいるとすると部長職者の総数は1万人!

 トヨタ自動車本体で自発的に始まった運動も、おそらく連結子会社にも波及することだろう。連結子会社以外の系列・関係会社にも、勿論トヨタ車の販売会社にも波及することだろ。部長職だけではなく課長も買え、係長も買え、平社社員も出入りの業者も買えということになるだろ。そうなるともう一大特需発生である。これを波状的に1年続ければ、2009年の国内販売が持ち直すことになるかも知れない。超大企業の凄さだな。

 でも怖いのは、スタートは強制しない自発的運動であっても下位職者や連結子会社の社員に波及する中で、それはいつしか強制に、つまりはトヨタへの忠誠心を試す「踏み絵」になるかもしれないことである。いや、なるに違いない。昭和天皇崩御前後の「歌舞音曲・派手なイベント自粛」を思い出せば、それが「踏み絵」になることは容易に予想できる。良くも悪くもこれが日本人の民族性なのかもしれないな。それにしても郷秋<Gauche>、トヨタの社員じゃなくて、良かったぞ。


 今日の一枚はいま最も価値あるトヨタ車、と云うか、世界中でいま最も重要なモデル、iQが表紙・記事本文に登場した雑誌(CAR GRAPHIC)。ホントはiQのカタログをもらって来てそれを載せようと思い近所のディーラーに立ち寄ったのだが、駐車場入り口には何故かロープは張ってある。いま調べたところ昨日と今日は休業のようだ。売れないからと生産調整をするのはわかる。しかしだ、売れないからと販売店の営業日を少なくしたら更に売れなくなるんじゃないのかな。残念だったね、トヨタ君。今日店を開けておけばiQが一台売れた(かも知れない)のに・・・。
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